第4回:協同組合FUJI

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本企画では、毎月1回会員各位の外国人労働者受け入れ事例を紹介しています。

第4回でご紹介するのは、協同組合FUJIで、会員としてJP-MIRAIに参加されている監理団体です。

協同組合FUJIは、横浜と名古屋に本部があり、ベトナム、インドネシア、タイ、中国、インド、フィリピンから技能実習生を受け入れています。

協同組合FUJIのウェブサイトは右記をご覧下さい。https://c-fuji.or.jp/

FUJIさん集合写真

<協同組合FUJIの皆さん>

6月中旬に、JP-MIRAI事務局によりオンラインインタビューを実施しました。

Q:監理団体設立から現在の状況について教えてください

2009年、岐阜県で設立しましたが、設立当時は、岐阜県や愛知県で繊維業を中心に研修生や実習生を安い労働力として受け入れる傾向が強くあり、違法行為が日常的に生じていました。そのような中、私たちは、法令順守を意識し、人権に配慮した技能実習生の受け入れを目指し団体を設立しました。

2020年度の技能実習生の受け入れ人数は、ベトナムから3100名、インドネシアから400名、タイから160名、中国から90名、インドから70名、フィリピンから10名で、設立当初は、中国からの受け入れが多かったのですが、近年は、ベトナムからの受け入れが多くなっています。

設立当初から、幅広い業種に対してアプローチをして、さまざまな業種が参加する組合を設立しました。受け入れ企業も、農業、建築、機械・金属、食品製造等、さまざまな業種にわたり、多くは中小企業ですが、上場企業や上場企業系列企業など大企業もあります。

横浜と名古屋に事業所があり、全国にある受け入れ企業各社のフォローを行っています。コロナ禍の現在はオンラインも活用していますが、受け入れ企業や実習生からのご要望にお応えして、週に1回以上訪問するなど、きめ細かくフォローを行っています。

協同組合FUJIでは、スタッフのうち半数の約60名がベトナム、インドネシア、タイ、中国、フィリピンの外国人スタッフで、日本語能力試験のN1に合格したスタッフも多数在籍していて、実習生に対して丁寧に対応をしています。

Q:送出機関との連携や選定基準について教えてください

現在は、コロナ禍により、現地に行くことはかないませんが、送出機関への訪問はかなりの頻度で行っています。実習生受け入れの際には、受け入れ企業とともに訪問し、面接を行い、その際に、送出機関の寮の状況や専門学校の先生の授業の様子を受け入れ企業と一緒に訪問して確認もしています。信頼ができる送出機関とは長いお付き合いをしています。

<参考:6月15日に実施したJP-MIRAI主催手数料問題研究会における協同組合FUJI代表理事 服部説夫様の講演より>送出機関の問題として、高額な手数料の徴収、ブローカーによる手数料の徴収、不十分な教育、労働条件・雇用条件の不適切な説明、監理団体へのキックバックなどが指摘されていますが、どの送出機関も、すべてに該当するわけではなく、一部の項目について問題があるというケースも多くあります。このような問題が発覚した時には、その都度指摘し、改善をしてもらっています。

協同組合FUJIでは、不適切な送出機関を排除するために、実習生全員に入国後のアンケートやヒアリングを行い、送出機関への支払いなど来日までに負担した金額や日本語の語学力を把握し、送出機関の選定基準を設け、現地の日本語学校の日本語ネイティブの教員の数、駐在事務所/駐在員の配置の有無、トラブル発生時の協力と発生後の改善、帰国後の再就職支援の実施状況、現地での情報発信、キックバックや二重契約の提案の有無などを確認しています。

また、送出機関からの接待をなくすために、2年半前より名古屋、新横浜でオンライン面接の設備を整えて現地での接待の機会を減らしたり、キックバックの提案などを行う不適切な送出機関の情報を監理団体間で共有することなども行っています。

これまでに、実習生のアンケート調査で手数料以外にも徴収されていることが判明した場合や、日本語の教育レベルのばらつきなどについて改善依頼をしました。

たとえば、実習生が送出機関に支払う手数料などについて、実習生から聞いた話と送出機関からの説明が異なる場合には、時間をかけて真偽を確認し、場合によっては、その送出機関とは距離を置くというような対応もしています。

Q:受け入れ企業(組合加入企業)の基準はありますか?

基本的には、中小企業組合法で加入希望者を断ることはできませんが、社会保険への加入など法律で決められていることは当然のこととして、それ以外にも、チェックシートでの確認や、受け入れ企業の社長様の人柄、現場の雰囲気、日本人労働者も含め酷使されていないか、ユニフォームが汚い人たちが多くいないかなど、そこで働く実習生の目線に立って確認をしています。

協同組合FUJI側から、受け入れ企業に賃金を少し高くしてほしいと依頼しているので、それに同意してくれる会社に加入をしてもらい、安く受け入れたいという会社はお断りすることもあります。

Q:JP-MIRAIの行動原則についてお伺いいたします。

  • 行動原則1① 「関係法令を遵守します」ということについて

実習生の負担軽減となるような受け入れ基準を設定するために、ベトナム人実習生を対象にインターネットでアンケート調査を実施し、1400名から回答を得ました。そのアンケートをもとに、今後、新たな受け入れ基準を設定する予定です。

<参考:6月15日に実施したJP-MIRAI主催手数料問題研究会における協同組合FUJI代表理事 服部説夫様の講演より>具体的には、海外就労に政府が関与し、手数料を実習生が負担することのないフィリピンモデルを他の国でも展開できないかと考えています。

現在、ベトナムでは、送出機関は、実習生から、3年間で上限3,600 USドル範囲内での手数料の徴収が認められていますが、協同組合FUJIでは、まずは、試験的に、実習生が送出機関に支払う費用の上限を1,500USドルとし、残額を日本側で負担する取り組みを複数の送出機関と検討を始めました。受け入れ企業には実習生が送出機関に支払う初期費用の一部を負担していただき、監理団体も送出機関運用費用とし送出管理費を増額する仕組みです。いずれは、実習生が負担する手数料がゼロになるよう目指しています。

近々、この新基準での受け入れを始めるべく、すでに営業も行っている状況です。

技能実習生の失踪が問題となっていますが、フィリピンからの受け入れを行っている団体では、失踪者がほぼゼロの団体もあるので、手数料の負担額の大きさと失踪は関連があるのではないかと考えています。

  • 行動原則2「外国人労働者の人権を尊重し労働環境・生活環境を把握し、課題の解決に努めます」ということについて

実習生が母国とのつながりを維持できるように、ポケットWiFiの貸し出しなど通信環境の整備を行っています。

また、ベトナムでは地震がなく、避難することも知らないため、日本では、地震の際に携帯からアラートがなることや、避難経路の周知、避難場所に直接つれて行くことも行っています。

  • 行動原則3「外国人労働者との相互理解を深め、信頼関係を醸成します」ということについて

コロナ禍では難しい状況ですが、以前は、実習生と受け入れ企業の方、協同組合FUJIの通訳で、地域が主催しているイベントに参加し、その地域の方たちと一緒に畑を耕し芋ほりやお花見、スポーツなどをしていました。今後は全国のNPOや大学のサークルなどと連携して実習生の地域社会への溶け込みを促進する活動を進めたいと考えています。この活動は、優良団体として必須の活動のため、受け入れ企業にも実施していただくように働きかけています。

  • 行動原則4「外国人労働者の能力開発に尽力します」ということについて

日本語の習得も、母国への帰国後に実習生たちの職業人生に大きく役立つものと考え、日本語習得のサポート体制を構築しています。

受け入れ企業ごとに、実習生のシフトに合わせて、実習生に対するオンラインの勉強会を開催してサポートしています。

そのほか、外国人労働者向けのショート動画がたくさんアップされている株式会社soeasyさんの動画ツールsoeasy buddyを活用しています。協同組合FUJIでも、さまざまな言語の通訳スタッフが、あいさつの仕方、「危ない」、「痛い」などの日本語をショート動画にしてアップし、実習生がその動画を見て勉強できるツールを開発しています。

Q:コロナ禍における課題や問題などはありますか?

いくつかの受け入れ企業で、実習生を雇用できなくなったことがありましたが、幸い、他の受け入れ企業や知り合いの監理組合などに相談し、ほぼすべての実習生の転職先を見つけることができました。さらに、他の監理団体からも、600人ほどの実習生の再就職先についての相談があり対応をしているところです。

Q:実習生と受け入れ企業とのトラブルの解決はどのように行っていますか?

受け入れ企業側には、同じ日本人として思いやりをもって実習生に接してほしいと思いますし、実習生の言い分もすべて正しいわけではありませんが、コミュニケーション不足でミスマッチが起こることも多いため、現場に行き、実習生と受け入れ企業の両者の話をしっかり聞いて、それぞれ改善すべき点は改善していただくようにしています。どうしても、雇用する企業側は強い立場にありますので、どちらかというと、実習生の立場に立って、目線を合わせて話をすることを心がけています。

Q:JP-MIRAIに期待していることはありますか?

JP-MIRAIでは、手数料問題勉強会を4回にわたって開催されていますが、この問題は、どこか1か所だけに問題があるということではないため、制度の根本的な改善の提言をしていただきたいと思っています。JP-MIRAIに加盟している団体はSDGsを含めた問題解決を適切に行っている団体の証になるようなプラットフォームを目指していただきたいと思っています。

続いて、協同組合FUJIさんの紹介を頂き、いすゞエンジン製造北海道株式会社で2019年から働くベトナム人のVI VAN TRUONGさんにもオンラインで取材を行わせて頂きました。

<VI VAN TRUONGさん>

インタビューには協同組合FUJIのNGUYEN THI PHUONGさんにも立ち会い頂き、取材をサポート頂きました。

Q:なぜ日本で働きたいと思ったのですか?

日本は先進国で先進技術を持っているということを聞いていました。新しいことを体験したい、勉強したいと思ったので2019年に日本に来ました。

Q : いすゞエンジンで働いて、期待通りの経験をしましたか? 思った以上の経験はありましたか?

工場の最新の設備に驚きました。機械とかロボットとかに驚きました。

Q : いすゞエンジンで実習生として働く中で問題があったことはありますか? 協同組合FUJIに相談しましたか? 協同組合FUJIはどのようにあなたをサポートしましたか?

いすゞエンジンの工場に来て、最初に困ったのは機械の操作です。ベトナム語版の作業手順書を頂いたのですが、タッチパネルには日本語の説明しかないので最初は協同組合FUJIのフォンさんに横にいてもらい翻訳してもらって教えてもらい、機械の操作を理解しました。

ほかにも、日本の生活習慣がベトナムと違うので困惑することがありました。車が道路の左側を通るとかごみの分別の習慣とか。

協同組合FUJIのフォンさんは、みんなに説明会を開いたり、月1~2回工場の現場に来てくれて困ったことがないか尋ねてくれたり、Facebookでいつでも困ったことに関して質問に答えてくれます。いすゞエンジンにも生活指導と技術指導の方がいるし、工場に通訳の人もいてお世話になっていますが、フォンさんにはいつもサポートしてもらっています。日本語も今は自分で勉強していますが、協同組合FUJIさんに日本語の勉強の資料をもらって勉強しています。

Q : 日本に来る前に知っておくべき情報はありますか?

日本の文化、地域の風俗や生活習慣を来日前に知るべきだと思います。

Q : ベトナムでの研修中に何か問題に遭遇しましたか?

日本語の勉強が大変でした。ベトナム語と全然違います。最初は漢字が全然覚えられませんでした。

Q : 外国人労働者を受け入れる日本の企業や組織に何を期待しますか。

外国人に対して思いやりの感情を持ってもらいたいです。文化も生活も全然違う国で働くといろいろ困ったことがありますし、特に言語に関しては誤解されていると感じることもあります。日本と外国との文化の違い、外国で働く労働者の環境を受け入れ企業側も理解してほしいと思います。

Q : 社外の外国人労働者と接触はありますか?

ベトナムにいたころからの知り合いがいます。休みの日は工場以外のそういった友達と遊びます。

Q : 外国人労働者の観点から、JP-MIRAIに何を期待しますか?

外国人労働者の職種に関するアンケート・調査を行ったり交流イベントを開催したりして外国人労働者と企業がお互い理解しあえるようにしてほしいです。ベトナム人はFacebookを良く使っているので、Facebookを活用してほしいです。

<コラム:JP-MIRAI会員としての、今後のさらなる「外国人労働者と企業がお互い理解しあえる」社会の実現に向けての取り組み~協同組合FUJIより>

協同組合FUJIとしては、活動計画にも掲げているとおり、地域イベントへの参加を気兼ねなくできるように、組合職員が言語支援(通訳)として同行を予定しています。

この、地域イベントに組合職員が言語支援(通訳)として同行する活動は受入企業へもアナウンスし、地域社会・受入企業・訪日外国人のコミュニケーションの場となるように計画しております。

また、日本の若者と訪日外国人のそれぞれが交流できる場の企画も予定しており、主に大学のサークルや、NPO法人等と連携し、職場・地域社会・国籍に囚われずに、相互理解を深める事を目的とします。

また、受入企業のいすゞエンジンは敷地内での家庭菜園を行ったり登山企画や週に数時間も終業時間内に検定対策の勉強、指導を行ったり、ゲームを交えた日本語勉強会なども行っています。

協同組合FUJIの皆様、TRUONGさんとも、お忙しい中長い時間をこのJP-MIRAIの取材のために割いて頂きました。この場を借りて感謝申し上げますと同時に、JP-MIRAIとしても皆様の意見をきちんと今後の活動に活かしていきたいと思います。

<取材執筆協力 株式会社クレアン 秋山映美・岸田匡>

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本企画では、会員各位の外国人労働者受け入れ事例を紹介しています。 第10回でご紹介するのは、株式会社ジェイサットです。株式会社ジェイサットは企業会員としてJP-MIRAIに参加され、2021年度上半期活動報告会ではご発表もいただきました。 株式会社ジェイサットのウェブサイトは右記をご覧下さい。https://www.j-sat.jp/ 1月上旬に、JP-MIRAI事務局によりオンラインインタビューを実施しました。株式会社ジェイサットからはミャンマー、日本双方の事務所よりインタビューにご参加頂きました。 <株式会社ジェイサット ゼネラルマネージャー 森川晃さん> Q:株式会社ジェイサットについて教えてください。 株式会社ジェイサットは1998年に設立されました。もともと日本企業のミャンマー進出支援から始まった会社ですが、ミャンマーに進出した企業が現地で経験豊富な人材を確保することに悩んでいたため、クライアント企業のサポートのためにミャンマー人の人材紹介事業も始めたのです。今では当社はミャンマー進出日系企業の8割に利用頂いており、毎年は5000人以上の人材を日系企業に紹介させて頂いています。日系企業向けミャンマー人材紹介会社では最大手の会社になります。 ミャンマー人材を日本企業本社に送り出しする事業を始めたきっかけは、ミャンマーに進出するクライアント企業から「日本でミャンマー人材を教育し、その後ミャンマーの支社に送り込みたい」というニーズを頂いたのでそれに答えたものです。既存の外国人労働者の送り出し機関を模倣したものではないので、当社の取り組みにはユニークな部分が多くあると思います。 実際、当社はミャンマーにベースを置く会社として、従来の技能実習だと帰国した後ミャンマーで活躍できる能力が身についていないことに違和感を抱いていました。当社から、日本企業の新しいミャンマー人採用モデルを作れればと思っています。 Q:JP-MIRAIでは、会員企業・団体に、「責任ある外国人受け入れのための5つの行動原則」(https://jp-mirai.org/jp/code-of-conduct/)を実践して頂くよう呼び掛けています。下記の行動原則に関連する取り組みを教えてください。 行動原則3「私たちは、働く場と生活の場の両方で、外国人労働者との相互理解を深め、信頼関係を醸成します。」の実践をしています。具体的には下記のとおりです。 日本企業で働きたがるミャンマー人材は多いです。しかし、実は「日本企業の考える当たり前」と「外国人労働者(当社の場合はミャンマー人材)の考える当たり前」には大きなズレがあります。 この「ズレ」を放置したままでは外国人材が日本企業で安心して働くことはできず多くの問題が生まれてきます。当社では、この「ズレ」を解消しミャンマー人材が長く安心して日本企業で働いてもらえるようにいくつかの「モデル」を作っています。 まず、「キャリア達成シート」を企業に作ってもらいます。下記は一例です。 上記は介護の技能実習生のキャリア達成シートの一例です。大事なことは、外国人材に何を求めるのかを企業に明確にしてもらうことなのです。往々にして技能の技術面を磨けばいいという外国人材の思いに対し、日本企業は身だしなみや時間管理などを求めることが多く、そこにズレが生じます。企業がキャリア達成シートを用意し、外国人材と目標をすり合わせることでズレが解消されるのです。 こういったキャリア達成シートを自社で用意している企業もありますが多くの中小企業は自分では用意していません。そのため当社が企業と一緒に外国人材のためのキャリア達成シートを作成していきます。 更に、企業に必ず作成をお願いするのが「キャリアパス」です。 上記も介護の技能実習生のキャリアパスの一例になります。日本で初めて働く外国人材には「キャリア」のイメージがわかない人が多いのです。そういう人材たちに、日本で働いていく中でのキャリアのイメージを作ってあげるのが目的です。 現状技能実習の期間は最長5年です。この期間を終え特定技能の在留資格を持って外国人材が更にキャリアを重ねていくときに、転職してしまう危険もあります。それを防ぐためにも、技能実習の受け入れ先の企業が、外国人材が特定技能の在留資格へと変更した後のキャリアを最初から提示する必要があるのです。 往々にして短期的視点の外国人材と長期的視点の受け入れ企業との間には視点のミスマッチが起きます。これを是正するため、当社は受け入れ企業と一緒になってキャリア達成シート、キャリアパスを作り、企業の外国人材に対する説明会の際には必ず提示してもらうようにしているのです。 外国人材が企業に内定した後も、企業に1カ月に1度の面談をしてもらっています。みなし残業などの規定がある場合はそれもすべて事前に説明してもらっています。 実は日本企業の課題として、日本人社員も若い人が辞めています。外国人材日本人材関係なく、人材に選んでもらう企業になるためには企業が社員のキャリアパスを明確に提示できることが必要なのだとも思います。 上記のキャリアパスをお願いした時、実は企業によって対応が違ってきます。 ①すぐ作る(日本人用にある)企業 ②ないけど今から作る企業 ③「そんなの必要ない」という企業 上記のうち③のような会社では、外国人材が本当にやめていくのです。もちろんキャリアパスを作ったからと言って人材の退職が100%なくなるわけではありませんが、外国人材から選ばれる会社や組織造りのためにも、上記のような取り組みを通じて、外国人材から選ばれる会社と外国人材採用に関するモデルを作っていきたいと思っています。 また、行動原則4「私たちは、日本及び国際社会の発展と安定に貢献するため、外国人労働者の能力開発に尽力します」の実践もしています。具体的には以下の通りです。 当社ではヤンゴンにて日本語学校「J-SAT ACADEMY」を運営しています。 <J-SAT ACADEMYの生徒たち> J-SAT ACADEMYでは、ミャンマー人材に「10ヶ月で日本語をマスターしてもらう」ことができる教育を行っています。テレビにも取材してもらいました。下記の動画をご覧下さい。 https://www.youtube.com/watch?v=Ubkj2bUhkyg&t=270s 日本語をちょっとだけ勉強して日本に行く技能実習生がいますが、それでは日本でコミュニケーションの壁にぶつかり技能実習の目的が達成できません。実習期間が終わってミャンマーに帰国しても日本企業への就職も難しいし、また日本に行って稼ぐかということになります。これでは技能実習制度の目的が果たされません。ですから、当社では外国人材が日本で働く前の日本語教育に非常に力を入れているのです。 Q: 日本の「外国人材受入企業」に今後求められていくことは何だと考えますか? 日本企業の「思い」だけを一方的にミャンマー人に押し付けてもうまくいかないです。きちんと通訳を通じてミャンマー人に思いを伝えつつ、ミャンマー人の思いも企業に伝え、彼らの気持ちを聞いて企業が「変わって」いかないといけないのです。企業が採用したミャンマー人をリーダーにしていき、彼らと一緒になって今後いろいろなことを改善していく。そういったミャンマー人リーダーが出てきたとき、企業は次の外国人材採用で経験を活かすことができ、いいミャンマー人材の循環ができてくると思います。 外国人材からホンネを聞き出すのは難しいです。当社では外国人材の育成期間中にメンターをアサインし、日本で就職した後もコミュニケーションを取り続けます。何かあった時には悩みを相談してもらい、その悩みをジェイサット日本事務所が共有して企業に伝えることにしています、1か月に1回、日本側の悩みもジェイサットヤンゴン事務所に共有しており、常に社内でもコミュニケーションをとりながら進めています。 ミャンマー人材の受入企業には、彼らの来日前に受け入れ企業に必要リスト(生活準備リスト)を作成してもらっています。 <来日準備リストの一例> 来日前にすべて企業に明らかにしてもらい、ミャンマー人材に伝えています。 Q. この1年間のミャンマー政変の中での貴社の体験、変化、その中で感じるミャンマー人材への想いを聞かせてください この政変は今後3-5年続くと思います。一番深刻なのはミャンマー人の教育です。日本をミャンマー人の避難と教育の場にしてほしいと思います。この状態が今後ずっと続くわけではないのでやがてミャンマーが再度成長カーブを描いたときにミャンマー人の教育に空白を作ってはいけないと思っており、日本企業にはミャンマー人材に将来につながる技術を教えてほしいと思っています。そして、ミャンマー人材にはそのための日本語の素養を得てもらうことが必要だと思っています。今後も日本とミャンマーがお互いを利用してほしいと思います。 Q:JP-MIRAIおよびJP-MIRAI会員に期待していること、貢献できることなどございましたら、教えて下さい 私たちが作った、日本企業が外国人材を受け入れるにあたってのモデルケースを、信用力のある所を通じて拡散していくことが必要だと思っています。皆さんにまねして頂くことによって、日本が外国人をよりよく受け入れることに貢献していきたいと思っています。それによって外国人に「日本に来てよかった」と思ってもらいたい、それが当社の願いです。 <インタビューを終えて> 株式会社ジェイサットの皆様には、お忙しい中長い時間をこのJP-MIRAIの取材のために割いていただきました。この場を借りて感謝申し上げますと同時に、JP-MIRAIとしても皆様の意見をきちんと今後の活動に活かしていきたいと思います。...

本企画では、会員各位の外国人受け入れ事例を紹介しています。 第9回でご紹介するのは、個人会員の大場孝弘さんです。京都にほんごRingsに所属する大場孝弘さんは個人会員としてJP-MIRAIに参加され、2021年度上半期活動報告会での発表で会員相互の投票にて優秀賞にも選ばれています。 https://jp-mirai.org/jp/2021/7375/ 大場さんの活動報告については右記のページの動画でも見ることができます。 https://jp-mirai.org/jp/2021/7660/ (「優良活動報告」の動画) 京都にほんごRingsのウェブサイトは右記をご覧下さい。https://www.kyo-rings.net/ 12月中旬に、JP-MIRAI事務局によりオンラインインタビューを実施しました。 <大場孝弘さん> Q:京都にほんごRingsの概要を教えてください。 京都にほんごRings(以下、Rings)は、京都府内で日本語教室を開いているボランティア団体のネットワーク型の組織で、2002年に結成されました。Ringsの主な活動は、地域の多文化共生を進め、情報共有・連絡調整を行うことです。3か月に1回会議と年1回の総会を行い、その時々のニーズに沿って、日本語の学習に関する技術の向上を目指しグループを作ったり、京都府の南北の違いなどの地域特性も踏まえ他教室の参考情報を提供したりしています。 日本語教室の対象や目的は団体や支援者により異なりますが、現在は教室を運営する23の団体と個人が加盟し、全員がボランティアで活動しています。2020年度の推定値では、約700人の支援者が延べ2万人の学習者に日本語の学習機会を提供しました。 公益財団法人京都府国際センターと協力し、今まで教室がなかった空白市町村での教室設置を目指して、新規教室の立ち上げ支援や日本語教師の養成講座に取り組んできました。2016年は18教室でしたが、その後、教室、支援者、学習者ともに増加しています。昨年は、新型コロナウイルスの影響で、以前から運営している教室関係者からは、「学習者・支援者とも減少している」と報告がありましたが、新規教室の増加によって全体的に増加傾向にあります。 <京都にほんごRings 教室データ 2018年度版> Ringsに加盟している団体・人は日本語を教えている方がほとんどですが、私自身はボランタリーな活動が目的を果たすための運営面をサポートしています。日本語教育以外の地域の特性や、多文化共生における課題を考えてもらう機会を提供する研修会の企画、自分の教室ではできないが会員から要望としてあがってくる取り組み(特に子どもに関わる活動)などのプロジェクトを進めてきました。 ここ2年間は新型コロナウイルスの拡大の影響で、私自身はオンラインツールの活用サポートが大きな役割となっています。 Q:加盟している日本語教室について教えてください。 歴史の長い教室では、国際交流の一貫として開いた教室や、英語などの媒介語を使った日本語学習をしていた教室もあります。日本語を使って日本語を教えるという、日本語教師の資格を持つ人を中心に開かれた教室もあります。 国際結婚や帰国者などを対象にした教室では、日本語学習とレクリエーションの機会の提供、暮らしの相談を行っているところもあります。最近は、学習者のほとんどが技能実習生という教室もあり、そこでは日本語能力検定対策のニーズが高くなっています。 教室の成り立ちによって支援者の参加動機や関心も異なり、日本語教育の手法に関心を持つメンバーは全体的に多いものの、技能実習生の増加に伴って、生活上の疑問や困りごとを聞くことに関心を持つ支援者が多い教室も生まれています。 Q:JP-MIRAIでは、会員企業・団体に、「責任ある外国人受け入れのための5つの行動原則」(https://jp-mirai.org/jp/code-of-conduct/)を実践して頂くよう呼び掛けています。下記の行動原則に関連する取り組みを教えてください。 ①各団体への支援・情報提供 2020年のコロナ禍により、それまで行っていた公共施設を利用しての対面での教室は実施できなくなりました。そこでRingsは、各教室へのオンライン会議支援、学習機会の提供、オンラインイベントを開催し、支援を行いました。 RingsでZoomの有料契約を行い、Zoom操作の基礎やホスト運営の勉強会を開き、関心を持つ個人を集めて「Zoom活用グループ」を作り、勉強会や、運営体験を交代で行う体験会、その他のオンラインツールの利用法等の勉強会を開いてきました。また、個別に受けた相談に関して、同じような関心を持つ方を集めたオープン相談会も開いています。 支援者の中にはオンラインに抵抗を持つ方も少なくないため、オンラインでの交流会を開き、オンラインツールの抵抗を減らす取り組みをしてきました。Zoomのブレイクアウト機能を使った9時間のオンラインの交流イベントを実施し、日本語を学ぶ部屋、運営を話し合う部屋などの他に、支援メンバーが趣味を披露する部屋など多様な部屋を開いて、参加者が自由に出入りする催しとなりました。 オンラインでの日本語教育の研修のほか、個人で参加できる日本語教育について学びあう機会を設けたり、京都府内のコロナウイルス関連情報を定期的にMLで流したりしています。 現在、Ringsのウェブサイトでは、ワクチン接種会場で困らないように、ワクチン接種会場における会話スクリプトを作成し、各教室で活用できるようホームページにて公開しています。(https://www.kyo-rings.net/link20/211006/) ②Ringsの取り組みによる各教室や支援者の状況の変化 コロナ禍により完全に活動を停止していた教室もありましたが、個人的な努力でオンライン学習を続けた教室や、オンライン学習に取り組み始める教室も生まれました。オンラインツールに抵抗を示す支援者の理解を得るために、Ringsの研修やイベントを活用された教室もありました。一番大きな変化は、交流会に参加した支援者たちに、これまでは対面でないと開催できないと考えていたパーティーや交流会が工夫をすればオンラインで実施できると感じていただけたことでした。現在は、年始の交流イベントの準備をグループのメンバーとも相談しながら進めています。 特に郊外の市町村では、1か所の教室で、広範囲をカバーすることは難しかったのですが、対応できる見通しが立ってきました。より多様なサポートが可能だと考える支援者が増えてきたことが大きな成果だと感じています。 ③Ringsの取り組みによる学習者の状況の変化 オンラインの活用によって、これまで時間的・距離的な問題で参加できなかった学習者の参加が増えたことは大きな変化だと感じています。教室までの移動の負担がなくなったことで、参加のハードルが低くなったという意見も出ています。 双方が運営に慣れていない場合も多いですが、慣れてくると、日本語の学習だけでなく会話の頻度も増えてきて、学習者としてだけでなく生活者としての面に関心を持つ支援者も生まれていると聞いています。 一方で、特に、技能実習生は、会社からWiFiの環境を提供されていない、学習するスペースがないなど、学習者の通信環境・学習環境が整っていない問題も散見されています。 Q:今後の活動の展望を教えてください これまでの学習者は国際結婚や帰国などで地域の中で日常的に生活をしている人たちでしたが、この5年で、支援者も不足するほど技能実習生が急激に増加してきました。一方で、国際交流から始まった日本語教室も多く、日本語を教えることにやりがいを感じているものの、技能実習生特有の深刻な問題など、当事者の課題に踏み込むことに躊躇されている支援者も多くいらっしゃいます。 これまで、個人的に解決しようにも制度がわからず対応に苦労し、辞めてしまうボランティアもいたため、日本語教育以外は行わない教室もありました。 現在では、外国人技能実習生の課題に関心のある教室運営者も増えてきているため、個人の日常生活のお悩みや課題解決について関心のある教室も増えてきています。 今までもRingsの支援者とは「地域の日本語教室は他の行政サービスでは把握できない外国ルーツの人に出会える場所」であるということを話してきました。 親密度や信頼度が増せば、学習者が困っていることを話すようになることも当然考えられます。教え-教えられるという関係でなく、支援者が学習者に対して、地域に一緒に暮らす人として関心を持ち、接していくことにより、そのような機会が増えてくると感じています。 支援者は問題を一人で解決するのではなく、行政機関やNPO、企業などへの橋渡し役を担うことができるのではないかと思っています。 外国にルーツがある人の現状を知ってもらうことができるような情報提供も続けていきたいと考えています。 Q:JP-MIRAIおよびJP-MIRAI会員に期待していること、貢献できることなどございましたら、教えて下さい 多様な立場の方の経験を伺うことができ、Ringsの運営を考えるにあたってとても役立っていると感じています。それぞれの立場により、どのようなことで困るのか、またどのようなことが得意なのかなどがわかると、お互いに協力できることが増えていくと思います。 課題別に問題改善のチームなどを作り、具体的な改善事例が生まれるとより参考にしやすくなるのではと思います。 <インタビューを終えて> 大場様には、お忙しい中長い時間をこのJP-MIRAIの取材のために割いていただきました。この場を借りて感謝申し上げますと同時に、JP-MIRAIとしても皆様の意見をきちんと今後の活動に活かしていきたいと思います。 <取材執筆協力 株式会社クレアン 秋山映美・原田宏美>...

本企画では、会員各位の外国人労働者受け入れ事例を紹介しています。 第8回でご紹介するのは、NPO法人トゥマンハティふくおかです。トゥマンハティふくおかは会員としてJP-MIRAIに参加され、2021年度上半期活動報告会ではご発表もいただきました。 トゥマンハティふくおかのウェブサイトは右記をご覧下さい。https://temanhati.jimdofree.com/ 11月下旬に、JP-MIRAI事務局によりオンラインインタビューを実施しました。 <代表理事 弥栄睦子さん> <トゥマンハティふくおかの皆様> Q:NPO法人トゥマンハティふくおかを設立した経緯について教えてください。 1997 年度留学生から学ぶ外国語「インドネシア語初級クラス」を受講したメンバーで、翌年インドネシア語学習サークルを設立しました。そこからインドネシア留学生や研修生と友達づきあいが始まり、現NPOの理事はこのメンバーが中心となっています。 1997年に起こったアジア通貨危機の影響により、インドネシアの通貨「ルピア」が暴落したことで、インドネシアでは経済的な理由から学校に通えない子どもたちが急増してしまいました。それを知った九州大学のインドネシア人留学生たちが、自分のお小遣いからインドネシア現地の子どもたちに支援を始めました。2002年には、留学生側から、チャリティ・イベントを開催したいので手伝ってほしいと頼まれ、『第1回インドネシア・チャリティ・デー』で、その活動をお手伝いするようになったことが団体設立のきっかけです。 2003年7月には、任意団体「インドネシアの子供の教育を救う会」を設立し、ほぼ毎年留学生と一緒にチャリティ・イベントを開催し、経済的理由などで通学を続けられない小・中学生へ奨学金を届けてきました。EPA(Economic Partnership Agreement=経済連携協定)で看護師、介護福祉士の方々が日本に来たり、技能実習生や大学の私費留学が増えたり、国内でもサポートをしなくてはならない人が増えてきたことから、2014年9月に名称を「NPO 法 人トゥマンハティふくおか」とし、特定非営利活動法人化しました。 Q:トゥマンハティふくおかの主な活動内容について教えてください。 トゥマンハティ(Teman Hati)とは、インドネシア語で『心の友』という意味です。日本に住んでいても、インドネシアに住んでいても、居住している国に関わらず、同じ権利を持って暮らせる社会にしたいという思いで名付けました。活動は国際交流、国際協力、多文化共生の三本柱で行っています。インドネシアの子供の教育支援に加え、福岡の国際化推進など、さまざまな活動を通して、地球市民ひとりひとりが「Teman Hati (心の友)」として安心して暮らせる真のユニバーサル社会実現を目指しています。 Q:外国人労働者支援の取り組みを教えてください 【職業性ストレス簡易調査票(57項目)多言語化事業】 EPAで来日していた看護師候補者と出会った際に、滞在期間中に国家試験に通らないといけないというストレスと、母国の家族に仕送りをしないといけないため身体的にも精神的にもいつも疲れていたように見えました。また、企業の受け入れ環境が整っていないことによるインドネシア人技能実習生のトラブルを実際耳にしており、メンタル面でもサポートが必要と感じていました。 国内で働くEPA看護師・介護福祉士候補者や技能実習生のため、簡易性ストレスチェック57項目を7か国語(カンボジア語、フィリピノ語、ミャンマー語、ベンガル語、タイ語、ネパール語、インドネシア語)に翻訳し、Webサイトにて無料で提供しています。 参照:https://stress-check-multilingual.jimdofree.com/ 2020年5月13日~2021年10月22日までの期間で、ページビューは3,635回(うちインドネシア語213、タイ語131、ミャンマー語115)でした。任意でご報告いただいたダウンロード件数は23件です。 検査後には、結果シートの翻訳、産業カウンセラーによる個別面談も受け付けています。 【インドネシア人人財サポート】 インドネシアに特化した強みを生かし、受け入れ準備から滞在期間中、帰国時まで、インドネシア人人財をさまざまな角度からサポートしています。 地域に暮らす外国人と住民が交わるきっかけが持てないことで、さまざまな問題が発生しているケースも見受けられます。まずお互いが文化や言葉について知識を持つことで仲良くなることができれば、就労トラブルなどのさまざまな問題を未然に防げるという考えの元、非営利団体という立場で支援を続けることが大切であると考えています。 多文化共生セミナーやワークショップの開催(受け入れ前の事前学習) 翻訳・通訳(ジャカルタ在住のメンバー) 日本語学習の機会の提供(日本語教師・日本語ボランティアの派遣) 【外国人と仲良く暮らすための多文化共生ワークショップ】 地域の方や同じ職場で働く方に、もっと外国人への理解を深めてもらう目的で、多文化共生についてのワークショップを実施しました。 <ワークショップのプログラム> 1. カードゲームを一緒に楽しんで、インドネシア人と仲良くなろう 講師:dopang株式会社(言語屋)代表 Tania Mirella氏) 2. やさしい日本語のコツを学んで、伝わる自己紹介をしてみよう 講師:「入門・やさしい日本語」認定講師 自見佳珠子氏 3. 「多文化共生ってなんだろう?」~事例を通じてみんなで考えるワークショップ 講師:JICAデスク福岡 国際協力推進員 鬼丸武士氏 4. インドネシアの基礎知識/プレゼンテーション 今回はインドネシア編として実験的にワークショップを実施しましたが、他の国でもアレンジできるプログラムにしたつもりです。今後バージョンアップを重ねて多方面に展開したいと考えています。特に、企業−従業員間のトラブルを未然に防ぐために、外国人材を受け入れている企業にもこのようなワークショップが有用ではないかと考えています。 【特定技能人材候補者との日本語交流会】 2020年度は新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の発令等により、予定していた事業が次々と中止となってしまいました。その一方で、オンライン会議の利点を生かして、現地とリアルタイムに結びつきコミュニケーションを取るという新たな支援の可能性も見えてきました。 2021年3〜5月に3回にわたって、インドネシア、バリ州ジュンブラナ県ヌガラの認定送出機関で日本語を学ぶ特定技能人材候補者たち(参加者:インドネシア人14名、日本人11名)とオンラインで日本語交流会を行いました。日本側からは「日本の生活費の相場」「日本語上達のヒント」「日本で働くことの心構え」について話をしました(インドネシア語での通訳つき)。送出機関とタイアップしてこのような事前レクチャーをすることは大事だと感じています。 Q:JP-MIRAIでは、会員企業・団体に、「責任ある外国人受け入れのための5つの行動原則」(https://jp-mirai.org/jp/code-of-conduct/)を実践して頂くよう呼び掛けています。下記の行動原則のうち、(1)~(4)について、特に気を付けていることや具体的な取り組みがあれば教えてください。 (1)私たちは、外国人労働者の受入れに当たり、関係法令を遵守します。 (2)私たちは、外国人労働者の人権を尊重し労働環境・生活環境を把握し、課題の解決に努めます。 (3)私たちは、働く場と生活の場の両方で、外国人労働者との相互理解を深め、信頼関係を醸成します。 (4)私たちは、日本及び国際社会の発展と安定に貢献するため、外国人労働者の能力開発に尽力します。 (5)私たちは、プラットフォームの取り組みを日本国内及び世界に発信していきます。 (2)の外国人の人権尊重を意識しています。特に私たちは労働者に焦点を当てているのではないのですが、私たちのコミュニティの交流の中にインドネシアから日本に来て働いて生活している方々も含まれていると考えています。企業に積極的に提言をしていくような段階にはまだないと考えていますが、特定技能登録支援機関や企業と知り合いになるところから、まずは意見交換から始めていきたいと考えています。皆でお互いに知り合いながら仲良くなっていくことが自然な形ではないかと考えています。 Q:JP-MIRAIおよびJP-MIRAI会員に期待していること、貢献できることなどございましたら、教えて下さい 私たちは、元々インドネシア人からインドネシア語を習っていたメンバーで、インドネシアが好き、という気持ちから交流の延長で団体の活動を行っています。インドネシアに関わって20年という歴史があるため、インドネシアについては国民性や文化などの知識の蓄積があります。何でも聞いていただければと思いますし、インドネシア語の通訳や翻訳も可能です。 NPOとして外国人労働者の責任ある受け入れを考えたとき、NPOだからこそできることとは、行政や企業、外国人とのハブになることだと考えています。前述した多文化共生のワークショップもさまざまな所属の方をお招きしました。NPOというどこにも契約関係のない第三者的な立場だからこそ、外国人労働者の方、ステークホルダーの方へ隣人のように多文化共生の支援を提供できると思っています。 <インタビューを終えて> 弥栄様には、お忙しい中長い時間をこのJP-MIRAIの取材のために割いていただきました。友人関係の延長線上としての支援というご認識が、とても印象的なインタビューでした。この場を借りて感謝申し上げますと同時に、JP-MIRAIとしても皆様の意見をきちんと今後の活動に活かしていきたいと思います。 <取材執筆協力 株式会社クレアン 秋山映美・原田宏美>...