公開研究会 受入企業・団体等の認証について考える研究会第1回「自治体および業界団体の取り組みから学ぶ」開催報告

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これまでの研究会を通じて、望ましい外国人労働者の受け入れには、適切なステークホルダーとの連携が必要であるという理解が共有されると同時に、その探し方、連携関係の構築が難しいことも明らかになったといえます。かかる課題が背景にある中で、外国人労働者に関するステークホルダーであり、望ましい行動をとっている団体等が選ばれやすくなるための仕組みの1つとして、認証制度が考えられます。

こうした背景のもと、8月25日(木)、JP-MIRAI(責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム)は、公開研究会「受入企業・団体等の認証について考える」シリーズの第1回「自治体および業界団体の取り組みから学ぶ」をオンラインにて開催しました。当日はJP-MIRAI会員を含む87名の方にご参加いただきました。本研究会では、受入れ企業や仲介団体に関する認証や評価制度などをすでに実施している自治体や業界団体のご担当者様をお招きして、外国人労働者が安心して働くことができる労働環境の整備や外国人労働者に関する課題への取り組みを促進する仕組みについてご報告をいただき、その内容を踏まえた質疑応答・意見交換会を行いました。

【先行事例の報告】

①群馬県「多文化共創カンパニー認証制度」
 群馬県 ぐんま暮らし・外国人活躍推進課  外国人活躍推進係長 後藤 昌宏様

後藤様には群馬県の「多文化共創カンパニー認証制度」についてご紹介を頂きました。本取組みの目的は、外国人材を雇用することで「仲間」として迎え入れ、外国人材と共に活力を創り出す取組を行う事業者を認証し、こうした取組をロールモデルとして広く国内外へ情報発信することにより、多文化共創社会の形成を推進することであると説明頂きました。本制度は認証と情報発信が連動していることを特徴とされており、認証事業者の優れた取り組みが県内外に発信されることで県内においては外国人材の「働く場づくり」を推進し、外国人材には就職候補先として群馬県をアピールされているとのことでした。

②浜松市「外国人材活躍宣言事業所認定制度」
 浜松市 企画調整部国際課長 鈴木 三男様

鈴木様には、浜松市の「外国人材活躍宣言事業所認定制度」の取組についてご紹介を頂きました。この取組みでは、外国人材の活用推進を積極的に行っている事業所を認定し、認定事業所の名称や取組を公表することで、外国人材の確保・定着・活躍促進並びに就労環境の向上を図ることを目的とされています。

その特徴として3点お話を頂きました。1点目として、事業者が認定を受けるメリットを設けられていること、具体的には、建設工事の入札時に総合評価落札方式の評価項目で加点を得ることができること、市が発注する物品購入及び業務委託において優先調達を受けられること等をご紹介頂きました。2点目として、申請時にセルフチェックシートを活用されており、その際は法令遵守と多文化共生への理解について確認されていることを挙げられました。そして、3点目として、認定制度とともに、企業による外国人社員の日本語能力試験合格のための支援をされている点についてお話を頂きました。

③「やまなし外国人労働環境適正化推進ネットワーク」について
 山梨県知事政策局外国人活躍推進グループ 外国人活躍推進監 小宮山 嘉隆様

小宮山様からは、山梨県「やまなし外国人労働環境適正化推進ネットワーク」についてご紹介頂きました。このネットワークは、外国人材のための適正な労働環境を整えることを目指し、官民が一体となって、情報共有や、全県一丸となった機運の醸成のために構築を進められているとのことでした。その中で、企業・法人、監理団体、職業紹介事業者・労働者派遣事業者、日本語教育機関についてそれぞれの業態に応じた特別な加入要件を定められている点のご説明がありました。そのほか、本ネットワーク会員である中小企業等には、外国人労働者の日本語学習や地域住民との交流等の取組に対して「やまなし外国人活躍企業支援事業費補助金」を交付して更なる支援をされているとのことでした。

④多文化共生推進アライアンスについて
 公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団(OIHF) 国際交流課主幹 葛 孝行様

公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団の葛様には、「多文化共生推進アライアンス制度」のご紹介を頂きました。本制度は、その特徴の一つとして、出入国在留管理庁、厚生労働省沖縄労働局との三者による「在住外国人の労働・生活環境向上に向けたパートナーシップ協定」に基づいて推進されています。本制度においては、外国人労働者の労働・生活環境の適正確保に責任を持って取り組まれている企業等を認証されています。同制度では、5つの行動指針に賛同する企業・団体を認証登録し、こうした企業に対して、就職を希望する外国人の方との無料職業紹介サービス等の利用を可能とされているとのお話を頂きました。今後認証数を増やすことと、県内における多文化共生に対する理解を浸透させることについての課題認識をお話されていました。

⑤外国人材適正雇用推進認定制度について
 一般社団法人大阪外食産業協会 副会長 井上 泰弘様

大阪外食産業協会の井上様には「外国人材適正雇用推進認定制度」のご紹介を頂きました。本制度の立上げにあたり、協会内に外国人雇用推進部門会を設置し、加盟企業が適正に外国人を雇用するための助言や、関係省庁への提言、他団体との交流 、学校・海外機関等の交渉を担い活動されておられるとのことでした。ご発表では、具体的な認証の取組としてそれぞれ特徴的な「グローバル事業者認証」「グローバル人材認証」「外国人材雇用関連事業者認定」に関してご紹介頂いたほか、外食業界において無自覚にでも不正な雇用が行われることを未然に防ぐため、業界団体として指導したいとのお話を頂きました。

【質疑応答・意見交換会】

①群馬県「多文化共創カンパニー認証制度」
 群馬県 外国人活躍推進係長  後藤 昌宏様
②浜松市「外国人材活躍宣言事業所認定制度」
 浜松市 企画調整部国際課長  鈴木 三男様
③「やまなし外国人労働環境適正化推進ネットワーク」について
 山梨県知事政策局外国人活躍推進グループ 外国人活躍推進監 小宮山 嘉隆様
④多文化共生推進アライアンスについて
 公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団(OIHF) 国際交流課課長 根来 全功様
⑤外国人材適正雇用推進認定制度について
 一般社団法人大阪外食産業協会 副会長 井上 泰弘様

一つ目の議題として、優れた取り組みをしている事業者とコンプライアンス違反を行っている事業者が両立し得る中で、コンプライアンス違反と認証を別に捉えるのか、若しくは認容しない場合にどのような対策を講じるかについて意見交換を頂きました。参加者の皆様に共通して、コンプライアンスを前提とすべきとのお考えが示されました。一方で、違反の実態を把握することは非常に難しいとの声があり、その対策として、加入前の誓約書の提出義務化や、綿密な審査の実施、加入後の認証解除権の整備等の実例が挙げられました。

二つ目のテーマとして、「来日費用と入国前借金」のような送出国にまたがる課題に対応する認証制度について、実施中又は実施の予定があるか、若しくはそのような認証制度のニーズがあるか、という点についてについて参加者からご意見を伺いました。全体としては、「来日費用と入国前借金」のような送出国とまたがるような課題に対応する認証項目はなく、現時点では導入する予定は無いとのお話がありました、こうした課題の解決のための認証制度に必要性を認める声や、国としての取組や制度設計に期待する声を頂きました。

三つ目の議題として、マルチステークホルダーのプラットフォームであるJP-MIRAIに対して期待されることをお伺いしました。ご回答として、「ビジネスと人権に関する地方への情報提供や活動展開」、「マルチプラットフォームとしての意見の集約と国への積極的な提言」、「発生事案に対する実態のヒヤリング」、「全国統一の認証システムの構築による外国人にとって安心で安全な労働環境の整備に向けての舵取り役」といった声が聞かれました。また、「認証制度は手段の一つなので、様々な課題に取組んで頂きたい」といったお話も頂きました。

今回の皆様からの報告やご意見を通じて、今回参加頂いた自治体・団体様それぞれにおいて、特有の状況や問題意識に基づく解決の取組として、独自の視点で認証制度を設計されてきたことが伝わって参りました。各認証制度がコンプライアンスを念頭に置きながらも、摘発が目的ではなく、県内あるいは域内の各企業の底上げにどのように取り組んでいくのかが共通のコンセプトであると理解できました。

参加者からのアンケートでは、「各行政や協会の方の生の声を聴くことができ、現場の具体的な課題等も知ることができた」「技能実習生問題に関する渡航前費用に関する言​及が多く、非常に勉強になった」「各方面の認証の仕組みがわかって勉強になった。中小企業(またはそれを多く抱える自治体)の取り組みについても知りたい」というお声を寄せて頂きました。

JP-MIRAIでも、認証制度に関して様々な観点から更なる議論が必要と認識しており、引き続き、研究会などを通じて議論を深めていきたいと思います。

第1回「受入企業・団体等の認証について考える」公開研究会にご参加くださいました皆様、ありがとうございました。第2回研究会の開催の詳細につきましてはJP-MIRAIホームページやSNSで随時情報を更新する予定です。ぜひご参加ください。

本研究会の全講師より資料公開のご了承をいただきましたので、公開します。
※資料の無断転載はお控え下さい。

開会挨拶

群馬県「多文化共創カンパニー認証制度」 資料はこちら

浜松市「外国人材活躍宣言事業所認定制度」 資料はこちら

「やまなし外国人労働環境適正化推進ネットワーク」について 資料はこちら

多文化共生推進アライアンスについて(公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団)「 資料はこちら

外国人材適正雇用推進認定制度について(一般社団法人大阪外食産業協会) 資料はこちら

質疑応答・意見交換会

閉会挨拶

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11月21日(月)、JP-MIRAI(責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム)は、オンラインセミナー「東南アジアのNGO『Issara Institute』に学ぶ~グローバルサプライチェーンにおける労働問題への対処~」を開催しました。日本企業のサプライチェーンが海外に拡大していく中で、海外のサプライチェーンにおいても労働者の人権尊重に関する取り組みが企業に求められています。そこで、JP-MIRAIはタイに本拠を置き、東南アジアにおけるサプライチェーンの労働問題のリスクをモニターし、解決に向けた助言を行うNGO「Issara Institute」を招き、彼らの海外サプライチェーンにおける取組をご紹介いただきました。「Issara Institute」は2014年に設立されたNGO団体で、数々のグローバル企業をパートナーに持ち、労働者の声を直接聞き取り、サプライチェーンの企業とともに改善の取り組みを行っています。*Issara Instituteのホームページはこちら当日はJP-MIRAI会員を含む41名の方にご参加いただきました。 <Issara InstituteのOhnmar Ei Ei Chawさん、Ana María Sotoさん>まず、Regional DirectorのOhnmar Ei Ei Chawさんより、Issara Instituteについての紹介をして頂きました。以下紹介の概要になります。Issaraは2014年に設立されたNPO団体で、タイで活動を開始し、翌年にはミャンマーやカンボジアに拠点を置き、2022年からマレーシアやネパールにも拠点を拡大しています。通常の監査やコンプライアンスでは見つけられない移民労働者の労働虐待を、労働者採用の初期段階での対応及びテクノロジーで発見することを強みとしており、現在13のグローバルブランド企業と戦略的パートナー契約を結んでいます。Issaraは以下の3つの手段を通じて常に移民労働者と接触し、彼らの声を集めています。1. 求職者が村で仕事を探し、その後都市で研修後派遣先に行くまで、それぞれ職場・コミュニティにて移民労働者と接触する。移民労働者の採用組織などにもトレーニングを行う。24時間ホットラインを開設。毎日約16000件の相談が寄せられる。2. Golden Dreamsというスマホアプリを開発。人材派遣、雇用主などの情報を移民労働者に提供し、移民労働者が雇用主をレビューできる機能ももつ。3. 移民労働者に情報を提供するためにSNSで発信。Issaraは移民労働者への働きかけにとどまらず、人材紹介会社、サプライヤーのための研修も実施し、政府、企業、NPOなどとのマルチステークホルダー向けのセミナーも開催しています。続いてDirector - Research, technology and Worker VoiceのAna María Sotoさんより、Issara Instituteの活動詳細や日本での活動について紹介がありました。以下紹介の概要です。Issara Instituteの具体的な活動として以下の9点があげられます。1. Inclusive Labor Monitoring :労働者のもつ仕事場への懸念を共有する特別なチャネルで、労働者の苦情を的確に処理し環境改善を行います。2. Ethical Recruitment System:透明性を備えた採用プログラムの構築により移民労働者の脆弱性の克服に取り組みます。3. Grievance Mechanism Strengthening:苦情処理メカニズムの支援を行います。4. Workers Satisfaction Survey:労働者満足度分析を雇用者に提供します。5. Worker Recruitment Fee Analysis and Recommendations:労働者採用料金の分析・手数料の体系的な調査と報告書を作成します。6. Issara Academy :ビジネスと人権について考察するワークショップ、ウェビナーを開催します。7. Golden Dreams Marketplace:スマホ用アプリで、求職者が安全に仕事を探し応募できるサイトを開設しています。8. Global Forum:ステークホルダーが一堂に集まり議論する場を設けています。9. Research & Reports 倫理的採用などに関するレポートをまとめています。またInclusive Labor Monitoringという概念のもと、移民労働者と様々な場所で接触を試みてつながり、移民労働者の信頼を獲得していく活動をしています。日本での活動では、2019年よりIssara Instituteはグローバルブランド企業と戦略パートナー契約を結んでいます。その中で日本の技能実習生にインタビューを行う機会がありました。2人の技能実習生にインタビューする中で共通するリスクを発見しました。それは、出身国での採用過程、雇用主と人材派遣会社の合意が不透明であり、来日後の仕事に関する情報について、実習生は来日するまで情報を得られていないことです。来日前に透明性のある仕事の情報提供が重要です。また、一部の技能実習生が派遣先の紹介料金を負担していたり、実習生と人材派遣会社の合意が不透明であることや、労働者が非常に高い募集手数料を払い、借金を負っているという実態もあるようです。一方で日本企業がビジネスと人権、倫理的採用に注目し始めており、労働者の声を通じたモニタリングを重視し始めていることがわかってきました。日本におけるこの労働者リスクは他国で発見したリスクと似ています。ISSARAはこのような従業員のあらゆるリスクを洗い出し、改善し、さらに倫理的採用プログラムを自ら開発し、企業が利用できるようにしてます。Chawさん、Anaさんの紹介の後、活発な質疑応答を経て閉会となりました。今後、JP-MIRAIとしてもIssara Instituteと連携し、日本企業の海外サプライチェーンにおける人権デューデリジェンスの取り組みを支援していきたいと考えています。当日のセミナーの動画及び資料は以下よりご覧下さい。セミナー資料https://youtu.be/PygwcaMZbvEIssaraセミナーhttps://youtu.be/NFNEvioskgU質疑応答...

2022年10月26日(水)午後、四国大学交流プラザ及びオンラインで、四国・中国地方で外国人支援に係わる方・関心のある方を対象に、JP-MIRAI「外国人支援者向け研修会(徳島)」を実施し、計74名(対面9名、オンライン参加65名)の方にご参加いただきました。本研修会は、外国人支援の基礎知識として、外国人が増えていく現状について理解を広げること、徳島県吉野川市における外国人の受入・交流・支援の取組事例からネットワーク構築の在り方を参加者(支援候補者)が学ぶ機会とすること、四国地域の将来を見据えどのように外国人の方と共生していけるかを考える機会とすることを目的として企画しました。徳島県国際交流協会との共催により、「中国・四国地区地域国際化協会連絡協議会」、「徳島県外国人相談支援ネットワーク会議」の出席者、また徳島県内の外国人支援に関心のある方に参加いただき、実りある研修となりました。第1部 外国人受入れに関する動向発表1 外国人材受入れの現状・将来予測とJICAの取組みについてJICA国内事業部外国人材受入支援室より、JICAの多文化共生領域での活動のほか、JP-MIRAI事業の概要について説明しました。また、シミュレーションにより急速な少子高齢化により2030・40年には日本における外国人労働者の需要が急増すること、熊本県の実態調査により地方の労働者受け入れには適正な報酬とキャリアアップの他、自治体を含む地域コミュニティでの人の関わりも重要な要件であることを伝えました。発表2 「外国人との共生」高松出入国在留管理局審査部門 芳賀延寿様より、徳島の在留外国人の課題は技能実習生に係る 問題と言い換えても過言ではないとした上で、自身の仕事の現場から、受入側が必ずしも「対等で」「大人である」「一労働者」として彼らと接することができていない現状について課題が示されました。時代の変化とともに外国人自身も日本で働くことの意義や考え方が変わりつつあるが、日本には外国人労働者を望む地域や組織がある。「対等な人間として接する」のはもちろんのこと、双方が納得できる共生について考えていく重要性を強調しました。発表3 いま四国に求められる相談支援 国際交流協会と外国人相談の視点から特定非営利活動法人国際活動市民中心 新居みどり氏より、外国人相談は外国人にとって身近に感じる地域の日本人との関係性が重要であり、市区町村とつながりのある国際交流協会の役割と意義が話されました。 第1部配布資料①第1部配布資料②第1部配布資料➂第1部配布資料④第2部 外国人が惹きつけられる徳島県吉野川市に学ぶ発表1 徳島県での協働・多文化共生社会の形成を目指して徳島県国際交流協会(TOPIA)より、統計を示しながら、徳島県では外国人の増加率が全国的にも高い水準にあるとともに、日本人の高齢化が急速に進んでいることを説明しました。また、徳島県内の調査結果より、外国人側の「住み続けたい」という希望に対して日本人の受け入れの意識が低いこと、さらには一見地域に馴染んでいるように見える長期滞在者の支援の必要性があることを示し、日本人が外国人の存在を理解し、文化・言葉を超えて心と心で繋がる必要性を伝えました。発表2 地域に根差した30年吉野川市国際交流協会 萩森 健治様より、吉野川市国際交流協会での30年に及ぶ活動の実績において、日本語教室やバスツアーなど交流活動を通じ信頼関係が構築され、そのことが地域の外国人にとって「安心できる居場所」となり、いろいろな相談に応じることにもつながっていると話されました。また、自治体や地域の住民・住民組織が関わる活動により地域の外国人と日本人住民とのつながりが醸成されていること、日本語教室に通う外国人や勤務先である日本企業の雇用主との関係性をも良好に築いている事例を話していただきました。地元企業との関係性の例として、有限会社原田食品の例が示され、社長の技能実習生と接する考え方や想い、また地域との関わりについて紹介されました。また同企業の技能実習生の一人であるチョウ・バイホウさん(中国出身)の今年度「外国人による徳島県日本語弁論大会」でのスピーチが動画で紹介され、日本語教室で日本語が上達し生きる目標ができたこと、そして実習先の会社社長さんや日本語の先生たちへの感謝の言葉に耳を傾けました。発表3 地域のつながりから広がる将来の夢社会保険労務士 細谷 裕重様より、徳島県で増えている技能実習と特定技能の違いを説明したうえで、今後労働・生活のベースを日本に持つ「支援の必要な外国人」が増えることが示されました。外国人支援には、日本人と外国人の双方の信頼が必要であることや、特定技能の外国人同士の結婚、住居探し、また家族滞在に伴う子どもの教育など、生活全般に及ぶ支援のニーズが高まっていること、そして外国人はそれらが満たされる地域を労働・生活の場として選び、そのことは地域活性化にもつながるということについて話されました。 第2部配布資料第3部 まとめ第一部と第二部を受け、吉野川市が外国人の働き住み続けたい場所として選ばれるようになった背景について、登壇者同士での意見交換を行いました。同市国際交流協会を核に人と人とのつながりがあり、技能実習生を受け入れる会社が会社以外の別の居場所を外国人に提供することや、市区町村が地域の国際交流協会の活動を支えることが外国人受入れの場としての信頼を生み、吉野川市をはじめとした外国人にやさしい地域の要素の一つであると結論付けられました。 ...

10月17日(月)午後3時~5時15分、長崎県を中心に九州地域で外国人支援に係わる方・関心のある方、計51名(セントヒル長崎会場18名、オンライン参加33名)に参加頂き、JP-MIRAI 責任ある外国人労働者受入れのための研修会シリーズ「在留外国人支援の基礎講座 -九州における外国人支援の発展と協働を目指して‐」を開催しました。本研修会は、長崎県及び長崎県国際交流協会の協力、並びに JICA九州の後援のもと実施しました。本研修会では、講演やワークショップ、意見交換により、在留外国人の状況と支援のための基礎知識について支援者が共有し、セーフティネットの強化と今後のネットワークの発展を目指しました。冒頭、長崎県文化観光国際部国際課企画監の坂口育裕様より、開会の挨拶を頂きました。坂口様からは、長崎県の相談対応や多文化共生の様々な試みを紹介してもらい、外国人との共生を重要な課題として、今後も各ステークホルダーと連携する意向を示してもらいました。第一部 外国人の受入れと「ビジネスと人権」・調査・研究報告、JP-MIRAI相談センター概要JP-MIRAI共同事務局より、独立行政法人国際協力機構(JICA)国内事業部外国人材受入支援室の小林洋輔より、外国人材の受入れに関するJICAの研究成果の紹介や、JP-MIRAIの事業概要について説明をしました。≪資料のダウンロードはこちら≫・九州内地方入管の取組や相談業務について福岡出入国在留管理局上席入国審査官の北岡武様より、九州地方入管の業務内容を紹介頂き、在留資格の解説や、入管としての在留支援の取組みについて話してもらいました。その中では、外国人受入整備交付金の支給や、相談への研修を通じて、地方公共団体が設置する一元的(ワンストップ)相談窓口との連携強化の試みが紹介されました。≪資料のダウンロードはこちら≫ 第二部 事例検討ワークショップ&意見交換このセッションでは、特定非営利活動法人国際活動市民中心(CINGA)の新居みどり様のファシリテーションのもと、外国人支援として複合的な解決方法が求められる事例(※)を仮定のもと、その対策や対応方法について6名程度のグループとなって議論をしてもらいました。その後、各グループの感想や議論の経過を共有し合い、それぞれの観点や経験からの対応方法の違いを知る機会としました。会場参加者の方から「普段は異なる立場からで支援に携わっている者同士、初対面ではあっが、自分では思い浮かばないような観点の発言があり勉強になった。」との発言がありました。※ ワークショップでは、仮想の事例を扱っており、実例を紹介することで過去の相談者の方のプライバシーを侵害することのないよう配慮しています。 第三部 外国人支援のための基礎知識JP-MIRAIアシストの専門相談員であり、行政書士である笠間由美子様を講師に、外国人支援において知っておくべき制度や環境に関する知識を共有頂きました。まずは第二部のワークショップで取り扱った事例への対応策として、表出している問題への対処だけではなく、相談をされている外国人の方の来日前後のプロセスや、そのご家族へのケアなど、多角的な支援を考える必要があることを話されました。ワークショップを通じて参加者に考えてもらったことを体系的に説明してもらったことで、実践と知識を繋げる機会となりました。また、外国人支援に際しての重要な要素である在留資格の詳細に加えて、外国人の方のライフステージごとの課題の変化にも関心を配る視点が重要であることも話してもらいました。相談員として積み上げてこられた経験から、課題に気付いたときには早く支援につなげることで解決のための選択肢が増えることを強調されました。≪資料のダウンロードはこちら≫本研修会には、普段から外国人支援に携わっている方だけではなく、これから支援に携わることを検討している方や、身近に外国人の方と接していることから参加を検討頂いた方等、色々な立場の方に参加頂きました。参加頂いた方々の間での意見交換も活発で、前向きな雰囲気のある研修会となりました。参加者の方には、地方自治体様や入管庁様の取組み、そしてJP-MIRAI事業について知って頂き、外国人支援を身近なものと捉えて頂きつつ、相談窓口などのサポート体制の心強さを感じて頂ける機会になったことを願います。本研修会シリーズは、他にもこれまで沖縄県(9月14日)及び徳島県(10月26日)に実施しており、今後も北海道や北陸地域での開催を予定しています。...