11月21日(月)、JP-MIRAI(責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム)は、オンラインセミナー「東南アジアのNGO『Issara Institute』に学ぶ~グローバルサプライチェーンにおける労働問題への対処~」を開催しました。日本企業のサプライチェーンが海外に拡大していく中で、海外のサプライチェーンにおいても労働者の人権尊重に関する取り組みが企業に求められています。そこで、JP-MIRAIはタイに本拠を置き、東南アジアにおけるサプライチェーンの労働問題のリスクをモニターし、解決に向けた助言を行うNGO「Issara Institute」を招き、彼らの海外サプライチェーンにおける取組をご紹介いただきました。「Issara Institute」は2014年に設立されたNGO団体で、数々のグローバル企業をパートナーに持ち、労働者の声を直接聞き取り、サプライチェーンの企業とともに改善の取り組みを行っています。*Issara Instituteのホームページはこちら当日はJP-MIRAI会員を含む41名の方にご参加いただきました。 <Issara InstituteのOhnmar Ei Ei Chawさん、Ana María Sotoさん>まず、Regional DirectorのOhnmar Ei Ei Chawさんより、Issara Instituteについての紹介をして頂きました。以下紹介の概要になります。Issaraは2014年に設立されたNPO団体で、タイで活動を開始し、翌年にはミャンマーやカンボジアに拠点を置き、2022年からマレーシアやネパールにも拠点を拡大しています。通常の監査やコンプライアンスでは見つけられない移民労働者の労働虐待を、労働者採用の初期段階での対応及びテクノロジーで発見することを強みとしており、現在13のグローバルブランド企業と戦略的パートナー契約を結んでいます。Issaraは以下の3つの手段を通じて常に移民労働者と接触し、彼らの声を集めています。1. 求職者が村で仕事を探し、その後都市で研修後派遣先に行くまで、それぞれ職場・コミュニティにて移民労働者と接触する。移民労働者の採用組織などにもトレーニングを行う。24時間ホットラインを開設。毎日約16000件の相談が寄せられる。2. Golden Dreamsというスマホアプリを開発。人材派遣、雇用主などの情報を移民労働者に提供し、移民労働者が雇用主をレビューできる機能ももつ。3. 移民労働者に情報を提供するためにSNSで発信。Issaraは移民労働者への働きかけにとどまらず、人材紹介会社、サプライヤーのための研修も実施し、政府、企業、NPOなどとのマルチステークホルダー向けのセミナーも開催しています。続いてDirector - Research, technology and Worker VoiceのAna María Sotoさんより、Issara Instituteの活動詳細や日本での活動について紹介がありました。以下紹介の概要です。Issara Instituteの具体的な活動として以下の9点があげられます。1. Inclusive Labor Monitoring :労働者のもつ仕事場への懸念を共有する特別なチャネルで、労働者の苦情を的確に処理し環境改善を行います。2. Ethical Recruitment System:透明性を備えた採用プログラムの構築により移民労働者の脆弱性の克服に取り組みます。3. Grievance Mechanism Strengthening:苦情処理メカニズムの支援を行います。4. Workers Satisfaction Survey:労働者満足度分析を雇用者に提供します。5. Worker Recruitment Fee Analysis and Recommendations:労働者採用料金の分析・手数料の体系的な調査と報告書を作成します。6. Issara Academy :ビジネスと人権について考察するワークショップ、ウェビナーを開催します。7. Golden Dreams Marketplace:スマホ用アプリで、求職者が安全に仕事を探し応募できるサイトを開設しています。8. Global Forum:ステークホルダーが一堂に集まり議論する場を設けています。9. Research & Reports 倫理的採用などに関するレポートをまとめています。またInclusive Labor Monitoringという概念のもと、移民労働者と様々な場所で接触を試みてつながり、移民労働者の信頼を獲得していく活動をしています。日本での活動では、2019年よりIssara Instituteはグローバルブランド企業と戦略パートナー契約を結んでいます。その中で日本の技能実習生にインタビューを行う機会がありました。2人の技能実習生にインタビューする中で共通するリスクを発見しました。それは、出身国での採用過程、雇用主と人材派遣会社の合意が不透明であり、来日後の仕事に関する情報について、実習生は来日するまで情報を得られていないことです。来日前に透明性のある仕事の情報提供が重要です。また、一部の技能実習生が派遣先の紹介料金を負担していたり、実習生と人材派遣会社の合意が不透明であることや、労働者が非常に高い募集手数料を払い、借金を負っているという実態もあるようです。一方で日本企業がビジネスと人権、倫理的採用に注目し始めており、労働者の声を通じたモニタリングを重視し始めていることがわかってきました。日本におけるこの労働者リスクは他国で発見したリスクと似ています。ISSARAはこのような従業員のあらゆるリスクを洗い出し、改善し、さらに倫理的採用プログラムを自ら開発し、企業が利用できるようにしてます。Chawさん、Anaさんの紹介の後、活発な質疑応答を経て閉会となりました。今後、JP-MIRAIとしてもIssara Instituteと連携し、日本企業の海外サプライチェーンにおける人権デューデリジェンスの取り組みを支援していきたいと考えています。当日のセミナーの動画及び資料は以下よりご覧下さい。セミナー資料https://youtu.be/PygwcaMZbvEIssaraセミナーhttps://youtu.be/NFNEvioskgU質疑応答...

2022年10月26日(水)午後、四国大学交流プラザ及びオンラインで、四国・中国地方で外国人支援に係わる方・関心のある方を対象に、JP-MIRAI「外国人支援者向け研修会(徳島)」を実施し、計74名(対面9名、オンライン参加65名)の方にご参加いただきました。本研修会は、外国人支援の基礎知識として、外国人が増えていく現状について理解を広げること、徳島県吉野川市における外国人の受入・交流・支援の取組事例からネットワーク構築の在り方を参加者(支援候補者)が学ぶ機会とすること、四国地域の将来を見据えどのように外国人の方と共生していけるかを考える機会とすることを目的として企画しました。徳島県国際交流協会との共催により、「中国・四国地区地域国際化協会連絡協議会」、「徳島県外国人相談支援ネットワーク会議」の出席者、また徳島県内の外国人支援に関心のある方に参加いただき、実りある研修となりました。第1部 外国人受入れに関する動向発表1 外国人材受入れの現状・将来予測とJICAの取組みについてJICA国内事業部外国人材受入支援室より、JICAの多文化共生領域での活動のほか、JP-MIRAI事業の概要について説明しました。また、シミュレーションにより急速な少子高齢化により2030・40年には日本における外国人労働者の需要が急増すること、熊本県の実態調査により地方の労働者受け入れには適正な報酬とキャリアアップの他、自治体を含む地域コミュニティでの人の関わりも重要な要件であることを伝えました。発表2 「外国人との共生」高松出入国在留管理局審査部門 芳賀延寿様より、徳島の在留外国人の課題は技能実習生に係る 問題と言い換えても過言ではないとした上で、自身の仕事の現場から、受入側が必ずしも「対等で」「大人である」「一労働者」として彼らと接することができていない現状について課題が示されました。時代の変化とともに外国人自身も日本で働くことの意義や考え方が変わりつつあるが、日本には外国人労働者を望む地域や組織がある。「対等な人間として接する」のはもちろんのこと、双方が納得できる共生について考えていく重要性を強調しました。発表3 いま四国に求められる相談支援 国際交流協会と外国人相談の視点から特定非営利活動法人国際活動市民中心 新居みどり氏より、外国人相談は外国人にとって身近に感じる地域の日本人との関係性が重要であり、市区町村とつながりのある国際交流協会の役割と意義が話されました。 第1部配布資料①第1部配布資料②第1部配布資料➂第1部配布資料④第2部 外国人が惹きつけられる徳島県吉野川市に学ぶ発表1 徳島県での協働・多文化共生社会の形成を目指して徳島県国際交流協会(TOPIA)より、統計を示しながら、徳島県では外国人の増加率が全国的にも高い水準にあるとともに、日本人の高齢化が急速に進んでいることを説明しました。また、徳島県内の調査結果より、外国人側の「住み続けたい」という希望に対して日本人の受け入れの意識が低いこと、さらには一見地域に馴染んでいるように見える長期滞在者の支援の必要性があることを示し、日本人が外国人の存在を理解し、文化・言葉を超えて心と心で繋がる必要性を伝えました。発表2 地域に根差した30年吉野川市国際交流協会 萩森 健治様より、吉野川市国際交流協会での30年に及ぶ活動の実績において、日本語教室やバスツアーなど交流活動を通じ信頼関係が構築され、そのことが地域の外国人にとって「安心できる居場所」となり、いろいろな相談に応じることにもつながっていると話されました。また、自治体や地域の住民・住民組織が関わる活動により地域の外国人と日本人住民とのつながりが醸成されていること、日本語教室に通う外国人や勤務先である日本企業の雇用主との関係性をも良好に築いている事例を話していただきました。地元企業との関係性の例として、有限会社原田食品の例が示され、社長の技能実習生と接する考え方や想い、また地域との関わりについて紹介されました。また同企業の技能実習生の一人であるチョウ・バイホウさん(中国出身)の今年度「外国人による徳島県日本語弁論大会」でのスピーチが動画で紹介され、日本語教室で日本語が上達し生きる目標ができたこと、そして実習先の会社社長さんや日本語の先生たちへの感謝の言葉に耳を傾けました。発表3 地域のつながりから広がる将来の夢社会保険労務士 細谷 裕重様より、徳島県で増えている技能実習と特定技能の違いを説明したうえで、今後労働・生活のベースを日本に持つ「支援の必要な外国人」が増えることが示されました。外国人支援には、日本人と外国人の双方の信頼が必要であることや、特定技能の外国人同士の結婚、住居探し、また家族滞在に伴う子どもの教育など、生活全般に及ぶ支援のニーズが高まっていること、そして外国人はそれらが満たされる地域を労働・生活の場として選び、そのことは地域活性化にもつながるということについて話されました。 第2部配布資料第3部 まとめ第一部と第二部を受け、吉野川市が外国人の働き住み続けたい場所として選ばれるようになった背景について、登壇者同士での意見交換を行いました。同市国際交流協会を核に人と人とのつながりがあり、技能実習生を受け入れる会社が会社以外の別の居場所を外国人に提供することや、市区町村が地域の国際交流協会の活動を支えることが外国人受入れの場としての信頼を生み、吉野川市をはじめとした外国人にやさしい地域の要素の一つであると結論付けられました。 ...

10月17日(月)午後3時~5時15分、長崎県を中心に九州地域で外国人支援に係わる方・関心のある方、計51名(セントヒル長崎会場18名、オンライン参加33名)に参加頂き、JP-MIRAI 責任ある外国人労働者受入れのための研修会シリーズ「在留外国人支援の基礎講座 -九州における外国人支援の発展と協働を目指して‐」を開催しました。本研修会は、長崎県及び長崎県国際交流協会の協力、並びに JICA九州の後援のもと実施しました。本研修会では、講演やワークショップ、意見交換により、在留外国人の状況と支援のための基礎知識について支援者が共有し、セーフティネットの強化と今後のネットワークの発展を目指しました。冒頭、長崎県文化観光国際部国際課企画監の坂口育裕様より、開会の挨拶を頂きました。坂口様からは、長崎県の相談対応や多文化共生の様々な試みを紹介してもらい、外国人との共生を重要な課題として、今後も各ステークホルダーと連携する意向を示してもらいました。第一部 外国人の受入れと「ビジネスと人権」・調査・研究報告、JP-MIRAI相談センター概要JP-MIRAI共同事務局より、独立行政法人国際協力機構(JICA)国内事業部外国人材受入支援室の小林洋輔より、外国人材の受入れに関するJICAの研究成果の紹介や、JP-MIRAIの事業概要について説明をしました。≪資料のダウンロードはこちら≫・九州内地方入管の取組や相談業務について福岡出入国在留管理局上席入国審査官の北岡武様より、九州地方入管の業務内容を紹介頂き、在留資格の解説や、入管としての在留支援の取組みについて話してもらいました。その中では、外国人受入整備交付金の支給や、相談への研修を通じて、地方公共団体が設置する一元的(ワンストップ)相談窓口との連携強化の試みが紹介されました。≪資料のダウンロードはこちら≫ 第二部 事例検討ワークショップ&意見交換このセッションでは、特定非営利活動法人国際活動市民中心(CINGA)の新居みどり様のファシリテーションのもと、外国人支援として複合的な解決方法が求められる事例(※)を仮定のもと、その対策や対応方法について6名程度のグループとなって議論をしてもらいました。その後、各グループの感想や議論の経過を共有し合い、それぞれの観点や経験からの対応方法の違いを知る機会としました。会場参加者の方から「普段は異なる立場からで支援に携わっている者同士、初対面ではあっが、自分では思い浮かばないような観点の発言があり勉強になった。」との発言がありました。※ ワークショップでは、仮想の事例を扱っており、実例を紹介することで過去の相談者の方のプライバシーを侵害することのないよう配慮しています。 第三部 外国人支援のための基礎知識JP-MIRAIアシストの専門相談員であり、行政書士である笠間由美子様を講師に、外国人支援において知っておくべき制度や環境に関する知識を共有頂きました。まずは第二部のワークショップで取り扱った事例への対応策として、表出している問題への対処だけではなく、相談をされている外国人の方の来日前後のプロセスや、そのご家族へのケアなど、多角的な支援を考える必要があることを話されました。ワークショップを通じて参加者に考えてもらったことを体系的に説明してもらったことで、実践と知識を繋げる機会となりました。また、外国人支援に際しての重要な要素である在留資格の詳細に加えて、外国人の方のライフステージごとの課題の変化にも関心を配る視点が重要であることも話してもらいました。相談員として積み上げてこられた経験から、課題に気付いたときには早く支援につなげることで解決のための選択肢が増えることを強調されました。≪資料のダウンロードはこちら≫本研修会には、普段から外国人支援に携わっている方だけではなく、これから支援に携わることを検討している方や、身近に外国人の方と接していることから参加を検討頂いた方等、色々な立場の方に参加頂きました。参加頂いた方々の間での意見交換も活発で、前向きな雰囲気のある研修会となりました。参加者の方には、地方自治体様や入管庁様の取組み、そしてJP-MIRAI事業について知って頂き、外国人支援を身近なものと捉えて頂きつつ、相談窓口などのサポート体制の心強さを感じて頂ける機会になったことを願います。本研修会シリーズは、他にもこれまで沖縄県(9月14日)及び徳島県(10月26日)に実施しており、今後も北海道や北陸地域での開催を予定しています。...

2022年9月14日(水)午後2時30分~5時、JICA沖縄を会場とし沖縄県内で外国人支援に係わる方・関心のある方計57名(対面30名、オンライン参加27名)の方にご参加いただき開催しました。本研修会は、講演やワークショップ・意見交換を通じて、昨今の在住外国人を取り巻く環境について考え共有し、支援者のネットワーク構築を目的として企画しました。第1部「外国人相談の基礎知識」仙台観光国際協会の菊池哲佳様に講演いただき、外国人相談対応には「連携」が重要であるとして、外国人支援の会”OASIS”との協力により年間55件実施している付き添いボランテイア活動の紹介やとコロナ禍にこそ問われる外国人相談窓口の役割・意義についてお話しいただきました。重要な視点として、「問題解決のための多様なネットワークを有しているか」「外国人相談窓口が地域社会や外国人住民から信頼を寄せられる場になっているか」「外国人相談窓口を支える人材がいるか」という点が挙げられました。≪資料のDLはこちら≫「JP-MIRAI相談センター概要説明」JICAの多文化共生領域での活動のほか、JP-MIRAI事業の概要説明を事務局より行いました。≪資料のDLはこちら≫ 第2部「事例検討ワークショップ」 6名程度のグループをつくり、外国人相談対応の事例検討をゲーム的に行い、設定された事例(特定活動から特定技能への転職活動中のケガ、外国人技能実習生の結核の問題や、在住外国人の本国からの子どもの呼び寄せいに伴う日本語や家族関係の問題、短期滞在の在留資格での滞在中重篤な病気など )に対してどのような対応ができるのか、どのような制度が使えるのかなどを議論しました。会場参加者からは、「相談を受ける段階になると色々な要素が複雑に絡まった状況になってしまっているので、対応は簡単なものではない、だからこそ色々な専門職や機関が連携する必要がある」といった発言がありました。 第3部「ネットワーク意見交換」JP-MIRAI会員のおきなわ国際協力プラットフォーム様にファシリテータ―をお願いし、生活・雇用・法律をテーマに参加者同士の意見交換・情報共有を行いました。以下は、その際の参加者の方々からの発言です。 <生活>・留学生の学校卒業後の住む場所(家)がない。・出産時、病院内での通訳対応システム(多言語)を整えてほしい。・日本語サポーターになる為には、日本語教師免許ではなく教員免許が必要であり、日本語サポーターを必要としている子供たちに教育が届いていない。・英語以外の言語での相談対応が難しい。<雇用>・就職相談がある際にはハローワークを紹介しているが、その後どうなったか分からず心配。・日本語が分からず就職先がない。・就労のための日本語教室を開いてほしい。・就職した後に日本語レベルが低く、日本語学校に再度教育を受けられないかという相談もある。<法律>・どこに相談して良いか分からない。・学校や職場でパワーハラスメント等があり、相談をしたいが相談場所が分からない。・在留期限が間近に迫ってから相談に来るケースもあり、期限が切れる3か月前には相談に来るように、学校等でも指導をして欲しい。・在留資格を更新できた直後に逃亡する場合もある。逃亡した場合、受け入れ団体としては責任の取りようがない。 今回の研修は、沖縄における外国人支援者のネットワークの相談基礎力の向上を目指して実施し、アンケート結果では、研修へ高い評価をいただきました。JP-MIRAIアシストでは10月17日に長崎で研修会を実施、 今後も四国・北海道・北陸で研修を予定しています。ご関心のある方はぜひご参加ください。徳島県ハイブリッド研修の申し込みはこちら:≪10月26日11時締め切り≫...

これまでの研究会を通じて、望ましい外国人労働者の受け入れには、適切なステークホルダーとの連携が必要であるという理解が共有されると同時に、その探し方、連携関係の構築が難しいことも明らかになったといえます。かかる課題が背景にある中で、外国人労働者に関するステークホルダーであり、望ましい行動をとっている団体等が選ばれやすくなるための仕組みの1つとして、認証制度が考えられます。こうした背景のもと、8月25日(木)、JP-MIRAI(責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム)は、公開研究会「受入企業・団体等の認証について考える」シリーズの第1回「自治体および業界団体の取り組みから学ぶ」をオンラインにて開催しました。当日はJP-MIRAI会員を含む87名の方にご参加いただきました。本研究会では、受入れ企業や仲介団体に関する認証や評価制度などをすでに実施している自治体や業界団体のご担当者様をお招きして、外国人労働者が安心して働くことができる労働環境の整備や外国人労働者に関する課題への取り組みを促進する仕組みについてご報告をいただき、その内容を踏まえた質疑応答・意見交換会を行いました。【先行事例の報告】①群馬県「多文化共創カンパニー認証制度」 群馬県 ぐんま暮らし・外国人活躍推進課  外国人活躍推進係長 後藤 昌宏様後藤様には群馬県の「多文化共創カンパニー認証制度」についてご紹介を頂きました。本取組みの目的は、外国人材を雇用することで「仲間」として迎え入れ、外国人材と共に活力を創り出す取組を行う事業者を認証し、こうした取組をロールモデルとして広く国内外へ情報発信することにより、多文化共創社会の形成を推進することであると説明頂きました。本制度は認証と情報発信が連動していることを特徴とされており、認証事業者の優れた取り組みが県内外に発信されることで県内においては外国人材の「働く場づくり」を推進し、外国人材には就職候補先として群馬県をアピールされているとのことでした。②浜松市「外国人材活躍宣言事業所認定制度」 浜松市 企画調整部国際課長 鈴木 三男様鈴木様には、浜松市の「外国人材活躍宣言事業所認定制度」の取組についてご紹介を頂きました。この取組みでは、外国人材の活用推進を積極的に行っている事業所を認定し、認定事業所の名称や取組を公表することで、外国人材の確保・定着・活躍促進並びに就労環境の向上を図ることを目的とされています。その特徴として3点お話を頂きました。1点目として、事業者が認定を受けるメリットを設けられていること、具体的には、建設工事の入札時に総合評価落札方式の評価項目で加点を得ることができること、市が発注する物品購入及び業務委託において優先調達を受けられること等をご紹介頂きました。2点目として、申請時にセルフチェックシートを活用されており、その際は法令遵守と多文化共生への理解について確認されていることを挙げられました。そして、3点目として、認定制度とともに、企業による外国人社員の日本語能力試験合格のための支援をされている点についてお話を頂きました。③「やまなし外国人労働環境適正化推進ネットワーク」について 山梨県知事政策局外国人活躍推進グループ 外国人活躍推進監 小宮山 嘉隆様小宮山様からは、山梨県「やまなし外国人労働環境適正化推進ネットワーク」についてご紹介頂きました。このネットワークは、外国人材のための適正な労働環境を整えることを目指し、官民が一体となって、情報共有や、全県一丸となった機運の醸成のために構築を進められているとのことでした。その中で、企業・法人、監理団体、職業紹介事業者・労働者派遣事業者、日本語教育機関についてそれぞれの業態に応じた特別な加入要件を定められている点のご説明がありました。そのほか、本ネットワーク会員である中小企業等には、外国人労働者の日本語学習や地域住民との交流等の取組に対して「やまなし外国人活躍企業支援事業費補助金」を交付して更なる支援をされているとのことでした。④多文化共生推進アライアンスについて 公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団(OIHF) 国際交流課主幹 葛 孝行様公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団の葛様には、「多文化共生推進アライアンス制度」のご紹介を頂きました。本制度は、その特徴の一つとして、出入国在留管理庁、厚生労働省沖縄労働局との三者による「在住外国人の労働・生活環境向上に向けたパートナーシップ協定」に基づいて推進されています。本制度においては、外国人労働者の労働・生活環境の適正確保に責任を持って取り組まれている企業等を認証されています。同制度では、5つの行動指針に賛同する企業・団体を認証登録し、こうした企業に対して、就職を希望する外国人の方との無料職業紹介サービス等の利用を可能とされているとのお話を頂きました。今後認証数を増やすことと、県内における多文化共生に対する理解を浸透させることについての課題認識をお話されていました。⑤外国人材適正雇用推進認定制度について 一般社団法人大阪外食産業協会 副会長 井上 泰弘様大阪外食産業協会の井上様には「外国人材適正雇用推進認定制度」のご紹介を頂きました。本制度の立上げにあたり、協会内に外国人雇用推進部門会を設置し、加盟企業が適正に外国人を雇用するための助言や、関係省庁への提言、他団体との交流 、学校・海外機関等の交渉を担い活動されておられるとのことでした。ご発表では、具体的な認証の取組としてそれぞれ特徴的な「グローバル事業者認証」「グローバル人材認証」「外国人材雇用関連事業者認定」に関してご紹介頂いたほか、外食業界において無自覚にでも不正な雇用が行われることを未然に防ぐため、業界団体として指導したいとのお話を頂きました。【質疑応答・意見交換会】①群馬県「多文化共創カンパニー認証制度」 群馬県 外国人活躍推進係長  後藤 昌宏様②浜松市「外国人材活躍宣言事業所認定制度」 浜松市 企画調整部国際課長  鈴木 三男様③「やまなし外国人労働環境適正化推進ネットワーク」について 山梨県知事政策局外国人活躍推進グループ 外国人活躍推進監 小宮山 嘉隆様④多文化共生推進アライアンスについて 公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団(OIHF) 国際交流課課長 根来 全功様⑤外国人材適正雇用推進認定制度について 一般社団法人大阪外食産業協会 副会長 井上 泰弘様一つ目の議題として、優れた取り組みをしている事業者とコンプライアンス違反を行っている事業者が両立し得る中で、コンプライアンス違反と認証を別に捉えるのか、若しくは認容しない場合にどのような対策を講じるかについて意見交換を頂きました。参加者の皆様に共通して、コンプライアンスを前提とすべきとのお考えが示されました。一方で、違反の実態を把握することは非常に難しいとの声があり、その対策として、加入前の誓約書の提出義務化や、綿密な審査の実施、加入後の認証解除権の整備等の実例が挙げられました。二つ目のテーマとして、「来日費用と入国前借金」のような送出国にまたがる課題に対応する認証制度について、実施中又は実施の予定があるか、若しくはそのような認証制度のニーズがあるか、という点についてについて参加者からご意見を伺いました。全体としては、「来日費用と入国前借金」のような送出国とまたがるような課題に対応する認証項目はなく、現時点では導入する予定は無いとのお話がありました、こうした課題の解決のための認証制度に必要性を認める声や、国としての取組や制度設計に期待する声を頂きました。三つ目の議題として、マルチステークホルダーのプラットフォームであるJP-MIRAIに対して期待されることをお伺いしました。ご回答として、「ビジネスと人権に関する地方への情報提供や活動展開」、「マルチプラットフォームとしての意見の集約と国への積極的な提言」、「発生事案に対する実態のヒヤリング」、「全国統一の認証システムの構築による外国人にとって安心で安全な労働環境の整備に向けての舵取り役」といった声が聞かれました。また、「認証制度は手段の一つなので、様々な課題に取組んで頂きたい」といったお話も頂きました。今回の皆様からの報告やご意見を通じて、今回参加頂いた自治体・団体様それぞれにおいて、特有の状況や問題意識に基づく解決の取組として、独自の視点で認証制度を設計されてきたことが伝わって参りました。各認証制度がコンプライアンスを念頭に置きながらも、摘発が目的ではなく、県内あるいは域内の各企業の底上げにどのように取り組んでいくのかが共通のコンセプトであると理解できました。参加者からのアンケートでは、「各行政や協会の方の生の声を聴くことができ、現場の具体的な課題等も知ることができた」「技能実習生問題に関する渡航前費用に関する言​及が多く、非常に勉強になった」「各方面の認証の仕組みがわかって勉強になった。中小企業(またはそれを多く抱える自治体)の取り組みについても知りたい」というお声を寄せて頂きました。JP-MIRAIでも、認証制度に関して様々な観点から更なる議論が必要と認識しており、引き続き、研究会などを通じて議論を深めていきたいと思います。第1回「受入企業・団体等の認証について考える」公開研究会にご参加くださいました皆様、ありがとうございました。第2回研究会の開催の詳細につきましてはJP-MIRAIホームページやSNSで随時情報を更新する予定です。ぜひご参加ください。本研究会の全講師より資料公開のご了承をいただきましたので、公開します。※資料の無断転載はお控え下さい。https://youtu.be/1tvPncaX8_o開会挨拶https://youtu.be/msZhE9sSRv0群馬県「多文化共創カンパニー認証制度」 資料はこちらhttps://youtu.be/9g42_An4qTY浜松市「外国人材活躍宣言事業所認定制度」 資料はこちらhttps://youtu.be/QDV1h8UTcnc「やまなし外国人労働環境適正化推進ネットワーク」について 資料はこちらhttps://youtu.be/Va2gJTeKNdc多文化共生推進アライアンスについて(公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団)「 資料はこちらhttps://youtu.be/7rYR4yC6xF8外国人材適正雇用推進認定制度について(一般社団法人大阪外食産業協会) 資料はこちらhttps://youtu.be/kcUuLBguC_A質疑応答・意見交換会https://youtu.be/Y0CObdLHovQ閉会挨拶...

4月27日の第1回、6月27日の第2回と開催して参りました合同セミナーシリーズの最終回、8月4日~5日の2日間で対面研修が行われ、高度外国人材導入に興味・関心がある自治体、企業、関係機関など12名の方が参加されました。1日目は、「宮崎・バングラデシュ・モデル」(※)の関係者である、大学、企業関係者、及び同取り組みを通じて宮崎市内の企業に就職したバングラデシュIT技術者等多様な関係者と、地域への高度外国人材の戦略的導入に向けて意見交換等を行いました。 (※)産官学の連携を通じて、宮崎へのバングラデシュIT技術者の就職を促進する取り組み。 【宮崎のIT企業で働くB-JET卒業生との意見交換】 (写真:宮崎大学)2日目は、宮崎-バングラデシュ・モデルの現状と課題について、様々なステークホルダーからの多角的な視座を得、各地域での(高度)外国人材導入に際する課題の整理、アクションプランの作成に取り組みました。 【参加者同士で議論を重ねアクションプランの作成】 (写真:宮崎大学)3回のセミナーを通じて、宮崎・バングラモデルに関わる様々なステークホルダーが経験してきた課題をどのように解決してきたかについて理解を深めながら、今後、類似のプログラムを他地域で導入する際の課題の洗い出し・課題解決策の整理・検討を行ってきました。「外国人材により選ばれる地域」という課題は地域横断的であり、このような共通する課題について、先行事例を学ぶ機会や課題共有の場を設けることを主眼に、JP-MIRAIでは今後も自治体・国際交流協会等勉強会の企画等を実施して参ります。「この事例をぜひJP-MIRAIで共有したい!」等の各地域からのお声がけも大歓迎です! 【セミナー参加者の集合写真】 (写真:宮崎大学)本対面研修の詳細について、こちらのリンクもご覧ください:お知らせ|宮崎大学国際連携センター (miyazaki-u.ac.jp)...

外国人材の受入れ制度の在り方について注目が高まる中、7月28日(木)、JP-MIRAI(責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム)は、公開研究会「選ばれる日本に向けた望ましい外国人材受入制度を考える」シリーズの第3回「受入国と移住労働者の脆弱性~受入国の制度は移住労働者の脆弱性に影響するか」をオンラインにて開催しました。当日はJP-MIRAI会員とそれ以外の参加者を合わせ117名の方にご参加いただきました。 本研究会では、受入国の制度と移住労働者の脆弱性の関係について、各方面で活躍されているご登壇の皆さまより、それぞれの観点からご報告をいただき、その内容を踏まえたパネルディスカッションを行いました。 【基調講演】 基調講演では、筑波大学人文社会系教授の明石純一様より、「移住労働者の脆弱性を考える―人の国際移動は管理されうるのか―」と題し、時代や環境に伴う人の国際移動に関する制度の変化と、移住労働者の脆弱性の捉え方についてご説明いただきました。具体例を用いて、受入国制度が移住労働者の脆弱性を決定づけるとは必ずしも言えないとされ、特定の制度によって移住労働者の脆弱性を解決することは困難であり、移住労働という行為自体が内包する脆弱性や、受入国の構造・環境・事情が生む脆弱性が存在することをご指摘されました。また、まとめの中で、制度から零れ落ちる方が一定数いる中で、コミュニティレベルの柔軟な支援の在り方や柔軟な対応が求められていることや、長期的視点に立ち外国人労働者との共生について現実的な議論を行う必要があることをお話しいただきました。 【パネルディスカッション】<パネリスト登壇者> 筑波大学教授 明石純一様 東海大学 教養学部 教授 万城目正雄様 メコン・マイグレーション・ネットワーク コーディネーター 針間礼子様 JICA国内事業部/弁護士法人Global HR Strategy 杉田昌平様(兼モデレーター) 東海大学の万城目正雄様には、「技能実習制度の成り立ちとこれまでの経緯」について、主に技能実習制度の変遷と、主要な送り出し国と日本の間のルートごとの性質の違いをご説明いただきました。移住労働者の脆弱性を生み出す要因は、受入国の制度だけでなく、アジアの経済・社会構造に起因することも多いことを踏まえ、日本の受入制度と送出国の送出制度の調和(harmonization)を図ることが大切ではないか、また、「人材育成」の(対外関係における)制度運用面の意義を再確認しておくべきだとお話しいただきました。 メコン・マイグレーション・ネットワークの針間礼子様からは、「送出国から見たホスト国の制度」と題し、送り出し国からの視点から見た日本という受入国と、求められることについてお話しいただきました。権利保護や技術移転の観点でメコン諸国から日本への期待が高い中で、日本における労働力不足の補充という観点だけでなく、日本への期待と信頼をもって日本産業に貢献しようとしている労働者たちの受け入れについて、送り出し国と受入国双方のマルチステークホルダーによる連携が必要であることをお話しいただきました。 JICA国内事業部/弁護士法人Global HR Strategyの杉田昌平様からは、「受入国の制度と移住労働者の脆弱性に関する論点整理の試み」と題し、移住労働者の脆弱性に関する視点をご紹介いただきました。移住労働者の受入数とその権利がトレードオフの関係にあること、「国境の開放」と「平等な市民権」といった要求が両立しない状態(リベラルパラドクス)が存在するといった指摘や、ホスト国の制度の類型、脆弱性の要因等について視覚化され、移住労働者の脆弱性を検討するうえで、移住の期間や目的、権利、数からのアプローチが必要であると指摘いただきました。 パネルディスカッションでは、受入国の制度が移住労働者の脆弱性に対して果たす役割に関して、人材育成を旗印に移住労働者の脆弱性を支援する意識醸成や、受け入れる日本社会や企業が責任を持って情報提供や受入支援をしていくこと、企業による模範的なふるまいにインセンティブを与えることがより良い労働者を招き入れて良い循環をつくりだすこと、といった意見が示されました。 参加者からのアンケートでは、「技能実習制度の30年のフェーズ分けや、三つのルートの整理が大変わかりやすかった」、「送り出し国の視点からの議論は今までに聞いたことがなく、とても参考になった」、「人材育成を旗印にすること、送り出し国の理解と協力が前提となること、ホスト国の脆弱性軽減のための真摯な取り組みが重要であることが再認識できた」という感想と同時に、「もう少しライフサイクルに沿った長期的視点をもち、外国人労働者の自立や自律の過程にも注目して欲しかった」、「新たな多文化共創社会への構築に向けた議論もしていただけると良い」というご意見もいただきました。 移住労働者の「脆弱性」を緩和するために受入国である日本の制度はどのような役割を果たすことができるか、その脆弱性について理解を深め、様々な制度との関係といった視点から考えることができた研究会となりました。参加者からも、更なる議論が必要というご意見もいただき、JP-MIRAIでもこの課題については、引き続き、研究会などで議論を深めていきたいと思います。 第3回研究会に参加くださいました皆様、ありがとうございました。 第4回研究会の開催の詳細につきましてはJP-MIRAIホームページやSNSで随時情報を更新する予定です。ぜひご参加ください。 本研究会の全講師より資料公開のご了承をいただきましたので、公開します。※資料の無断転載を禁じます。 各登壇者の動画・資料リンク https://youtu.be/zFjhzllmqWY 開会挨拶 https://youtu.be/CZYBc1IB4Uw 筑波大学教授 明石純一様 資料はこちら https://youtu.be/f4HcFPGMyZE 東海大学 教養学部 教授 万城目正雄様 資料はこちら https://youtu.be/gVTbEbG90Ac メコン・マイグレーション・ネットワーク コーディネーター 針間礼子様 資料はこちら https://youtu.be/kVKUb3ySkHc パネルディスカッション JICA国内事業部/弁護士法人Global HR Strategy 杉田昌平様の資料はこちら...

※詳細版実施報告はこちらからダウンロードできます7月5日に開催されたJP-MIRAI 2022年会員活動報告会・臨時総会・公開フォーラム ~「選ばれる日本」に向けたJP-MIRAIの挑戦~は、オンライン・会場合わせて会員活動報告会は177名、公開フォーラムは153名に参加いただきました。公開フォーラムでは、両セッションともパネリストの方の熱のこもったご発言で盛り上がり、予定時間をオーバーして大盛況のうちに終了となりました。会場で参加された皆様には、休憩や終了後の交流セッションの時間をネットワーキングの場としてもご活用いただくことができました。~第1部 会員活動報告会~会員活動報告会では、JP-MIRAIの掲げる、会員各位が順守すべき5つの行動原則を2021年どのように日々の活動の中で実践してきたかについて7会員からプレゼンテーションが行われました。会場やオンライン参加者との間での質疑応答も活発に行われました。 活動報告会の様子 会場でご発表頂いた会員各位NPO法人 Adovo技能実習生を同世代としてサポートしている高校生の団体で、講習会、日本語教室、中高生の啓発の3つの取り組みを報告されました。日本語教室では、オンラインまたはオフラインで、道案内のロールプレイングといった実践的な内容から、日本語の資格取得に対応した授業も行われていることが紹介されました。(株)アシックス国内の委託先工場の技能実習生の調査について報告されました。コロナ前は、やさしい日本語を交えて技能実習生と直接面談をされていましたが、現在は、オンラインも併用して実施されていること、また、技能実習生を受け入れている取引先には、雇用人数や手数料などの実態調査を行われていることが紹介されました。(株)アルプスビジネスクリエーション新型コロナウィルスの影響による外国人労働者の受入れ停止期間中の取り組みとして、外国人採用企業にて「ケースで考える職場のコミュニケーション」ワークショップを実施したことが報告されました。また、コロナ禍で在宅勤務になった外国人労働者に対して、カウンセリングサービスを実施していることも紹介されました。(公財)沖縄県国際交流・人材育成財団(OHIF)在住外国人の労働・生活環境向上に向けたプラットフォーム「多文化共生推進アライアンス」を報告されました。無料で外国人労働者とメンバー企業のマッチングを行っていることや、適正な労働環境と雇用管理の確保など5つの行動指針に沿った団体を、責任ある外国人受け入れ企業として認証する制度も紹介されました。イオン(株)外国人技能実習生への対応に関する社内のセルフアセスメントの取り組みやプライベートブランド製造委託工場への定期的な訪問監査について報告されました。今後も取り組みは継続され、課題の分析やリスクの洗い出しが行われる予定であることが紹介されました。ミズノ(株)継続的に取り組まれているサプライヤーへのCSR監査について報告されました。監査の結果、最低賃金以上の賃金が得られない、日本語レベルが上がらない、時間外労働への対応などの課題が認識され、サプライヤーの対応により、実習生の生活に大きな差が出ることが明らかになったと紹介されました。やさしい日本語ツーリズム研究会 吉開章氏(個人会員)外国人(日本語が母語でない人)にわかる表現を推進されていて、やさしい日本語のキーワードである、「は」っきり、「さ」いごまで、「み」じかく言う、という「はさみ」の法則をわかりやすくラップミュージックにした動画を紹介されました。会員による活動報告の後、会場およびオンラインで投票が行われ、NPO法人 Adovo様、ミズノ(株)様、個人会員の吉開章様が、優秀賞に選出されました。今回の活動報告が会員、そして非会員の皆様の人権デューデリジェンスへの取り組み推進に繋がることを願っています。~第2部 JP-MIRAI臨時総会~第2部では、JP-MIRAIの活動方針や新共同事務局体制、諮問委員会の設置、規約改正などを討議するJP-MIRAI臨時総会が開催され、JP-MIRAI会員の皆様に会場およびオンラインにてご参加いただきました。すべての議案は満場一致で承認され、臨時総会は無事終了しました。~第3部 公開フォーラム(相談・救済パイロット事業ローンチイベント)~ セッション1  パネルディスカッションの様子 パネルディスカッション セッション2の様子第3部では、冒頭にJICA理事長の田中明彦が開会挨拶を行い、中谷元内閣総理大臣補佐官(国際人権問題担当)より来賓挨拶、鈴木康友浜松市長よりビデオメッセージをいただきました。その後JP-MIRAI事務局/JICA上級審議役の宍戸健一より、JP-MIRAIの進める相談・救済パイロット事業など新たな事業に関する説明を行いました。後半のパネルディスカッションは2部構成とし、セッション1では「『ビジネスと人権』と JP-MIRAI の役割」と題し「ビジネスと人権」の世界的潮流と国際指導原則、その中での各位の取り組みやJP-MIRAIのパイロット事業の意義について、外務省総合外交政策局人権人道課課長高澤令則氏、日本貿易振興機構アジア経済研究所新領域研究センター主任調査研究員の山田美和氏、株式会社セブン-イレブン・ジャパン オペレーション本部加盟店サポート部グローバル人材支援総括マネージャー兼一般社団法人セブングローバルリンケージ専務理事の安井誠氏、全日本金属産業労働組合協議会事務局次長/国際局長の平川秀行氏、味の素株式会社グローバルコーポレート本部サステナビリティ推進部社会グループの中尾洋三氏(ビデオメッセージ)にご登壇いただきました。セッション2では、「より良い外国人の受入れに向けた取組み」と題し、日本に住む外国人支援と共生の在り方について、その中でどのようにJP-MIRAIは役割を果たしていくべきかということについて、外国人在留支援センター(FRESC)/出入国在留管理庁在留管理支援部在留支援課 補佐官の田中信子氏、特定非営利活動法人国際活動市民中心(CINGA) コーディネーターの新居みどり氏、豊橋市市民協創部多文化共生・国際課主査の花井寿邦氏、特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会事務局長の八尋英昭氏にご登壇いただき、議論が行われました。パネリストの皆様がそれぞれのお立場から、JP-MIRAIに対して、相談・救済のプロジェクトは大きく育ててほしいという期待や、JP-MIRAIフレンズ事業により外国人との日本人との交流が生まれることへの期待とともに、企業がいかに外国人のことを理解できるかが鍵となるということ、また、世界から選ばれる日本となるように一緒に取り組みたい、政府としても後押しをしたいと考えているという応援のメッセージもいただきました。両セッションとも時間を超過するほどパネリストの方たちから多くの提言やメッセージをいただき、最後に、一般社団法人JP-MIRAIサービス代表理事の矢吹公敏氏より閉会のご挨拶をいただき、大盛況のうちに終了となりました。当日の会員活動報告会、フォーラムでの挨拶・講演・パネルディスカッションについては下記の動画及び資料のリンクをご覧ください。<第1部 会員活動報告会>ミズノ株式会社 資料はこちらhttps://youtu.be/WxtWIx5zj84イオン株式会社 資料はこちらhttps://youtu.be/QMzmSO_7bH0公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団 資料はこちらhttps://youtu.be/SyHHMQyw9jUNPO法人Adovo 資料はこちらhttps://youtu.be/_PLxaGgGxiQ株式会社アルプスビジネスクリエーション 資料はこちらhttps://youtu.be/0G-nP36KwRkやさしい日本語ツーリズム研究会吉開章様 資料はこちら<第3部 公開フォーラム>https://youtu.be/lKDPPWQSQwE開会挨拶 JICA理事長 田中明彦https://youtu.be/7HCRKW-ON8U来賓挨拶 中谷元内閣総理大臣補佐官(国際人権問題担当)https://youtu.be/mBe3cCY-ACY鈴木康友浜松市長ビデオメッセージhttps://youtu.be/E9wm1AMLggoJP-MIRAIの進める相談・救済パイロット事業 JP-MIRAI事務局/JICA上級審議役 宍戸健一 資料はこちらhttps://youtu.be/Re5l-H2eDP8パネルディスカッション セッション1「『ビジネスと人権』と JP-MIRAI の役割」https://youtu.be/eLuxjEvWm-gパネルディスカッション セッション2「より良い外国人の受入れに向けた取組み」https://youtu.be/YI8eBBtFLJ8閉会挨拶 (一社)JP-MIRAIサービス代表理事 矢吹公敏セッション1:外務省総合外交政策局人権人道課課長高澤令則氏の資料はこちら日本貿易振興機構アジア経済研究所新領域研究センター主任調査研究員の山田美和氏の資料はこちら株式会社セブン-イレブン・ジャパン オペレーション本部加盟店サポート部グローバル人材支援総括マネージャー兼一般社団法人セブングローバルリンケージ専務理事の安井誠氏の資料はこちら全日本金属産業労働組合協議会事務局次長/国際局長の平川秀行氏の資料はこちらセッション2:外国人在留支援センター(FRESC)/出入国在留管理庁在留管理支援部在留支援課 補佐官の田中信子氏の資料はこちら特定非営利活動法人国際活動市民中心(CINGA) コーディネーターの新居みどり氏の資料はこちら豊橋市市民協創部多文化共生・国際課主査の花井寿邦氏の資料はこちら特定非営利活動法人シェア=国際保健協力市民の会事務局長の八尋英昭氏の資料はこちら...

今後より多くの外国人材の来日が予想されることや、本年は外国人材の受入れ制度の見直しが行われるなど、その制度の在り方について注目が高まる中、JP-MIRAI(責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム)は、公開研究会「選ばれる日本に向けた望ましい外国人材受入制度を考える」シリーズの第2回「送出し国ごとの労働者の脆弱性の違い」をオンラインで6月30日(木)に開催しました。当日はJP-MIRAI会員と会員以外の参加者を合わせ169名の方にご参加いただきました。シリーズ第2回は、労働者の脆弱性は、送出し国の具体的な制度や特徴により異なることを理解したうえで、ビジネスと人権の観点から取り組むべきことについてパネルディスカッションを行いました。【基調講演】基調講演では、西村あさひ法律事務所 パートナー ヤンゴン事務所代表の湯川雄介様より、「送出し国により脆弱性の違いがあるのか?中国、ベトナム、フィリピン、インドネシアの例より」と題し、送出し国の具体的な制度や特徴を踏まえ、検討すべき視座についてご説明いただきました。「送出し国と受入国の脆弱性の関連性があるのか、また、どうすれば課題を解決することができるのかを考えることが必要である」とお話しいただきました。また、受入国では政府の取組に加え、企業が人権デューディリジェンスを行う際に、どのようなフェーズでどのように取り組んでいくか考えることが大切であることに加え、国の構造的問題は企業単体で取り組むのが難しく、その場合の対応も検討する必要があることをお話しいただきました。【パネルディスカッション】ビジネスと人権の観点から取り組むべきことについて、パネリストからの発表及び、モデレーターの投げかけによりディスカッションを行いました。<モデレーター>グローバルHRストラテジー 杉田昌平様<パネリスト>西村あさひ法律事務所 パートナー ヤンゴン事務所代表 湯川雄介様京都大学大学院文学研究科 准教授 安里和晃様帝人フロンティア株式会社 環境安全・品質保証部 部長 岡本真人様グローバルコンパクト・ネットワークジャパン SDGsタスクフォース 渡辺美紀様京都大学の安里和晃様には、斡旋料と失踪率の関係性や、高額な斡旋料ほど市場のシェアを握るという国際労働市場の失敗についてご説明いただきました。また、「日本人に対する職業紹介手数料は労働者負担がほぼゼロなのに対し、外国人に対しては高額な斡旋料を許容しているのはなぜか。良心に依存するのではなく、支える制度が必要である」というご指摘をいただきました。帝人フロンティア株式会社の岡本真人様からは、自社のCSR調達管理や、技能実習生に対して行ったインタビューから実態を把握し、グループ会社で協働して一つの監理団体に統一した上で手数料負担を行っていることや、技能実習生に対し母国の文化を尊重した丁寧な指導、居住環境の整備や健康管理といった取組についてご紹介いただきました。国連グローバルコンパクト・ネットワークジャパンのSDGsタスクフォースの渡辺美紀様からは、国連ビジネスと人権に関する指導原則には、国内法と国際原則が相反する場合、国際原則の尊重を追及すると記載されていることについてご説明いただいたうえで、グローバルに繋がっている企業に求められるのは、ハードローを守るのみのコンプライアンスではなく、国際原則を尊重することであると強調されました。そして、外国人労働者を雇用する際に、企業として意思表示をしていただき、人権にどう向き合うか方針を立て、考え方を示すことが求められていることをお話しいただきました。参加者からのアンケートでは、「斡旋手数料の抑制が効かなくなっている今、最も喫緊の課題で、企業のグッドプラクティスはもっと社会的に認知されるべきだと思った」、「『最近は求人を出しても人が集まらない』という声をよく聞くが、これまでの集め方に問題があったという事が意識されてこなかった結果なのかと考えさせられた」、「解決には政治的決断が必要だというメッセージに共感した」という感想と同時に、「JP-MIRAIを中心とした外国人材を取り巻く環境改善に向けた取り組みが、広く一般の方々に周知されることを期待したい」、「問題点は共有できたと思うが、課題解決のためのアクションについてもっと議論が必要だ」というご意見もいただきました。送出し国ごとに異なる移住労働者の「脆弱性」に着目し、受入国である日本として、受入企業として行動する際に求められているのは、国際原則に則った行動であることをあらためて考える研究会となりました。参加者からも、更なる議論が必要というご意見もいただき、JP-MIRAIでもこの課題については、引き続き、研究会などで議論を深めていきたいと思います。第2回研究会に参加くださいました皆様、ありがとうございました。7月28日には第3回「受入国と移住労働者の脆弱性~受入国の制度は移住労働者の脆弱性に影響するか」を開催予定です。ぜひこちらもご参加ください。(参加申込み・詳細はこちら)本研究会の全講師より資料公開のご了承をいただきましたので、公開します。※資料の無断転載を禁じますhttps://youtu.be/_HGl4-GN4ss開会挨拶https://youtu.be/I5hMzQYsR_U基調講演「送り出し国により脆弱性の違いがあるのか?中国、ベトナム、フィリピン、インドネシアの例より」西村あさひ法律事務所 パートナー ヤンゴン事務所代表 湯川雄介様 資料はこちらhttps://youtu.be/2OO09zZXYe8「国際労働市場の失敗:高額斡旋料が好まれる構造を通じて構築される労働者の脆弱性」京都大学大学院文学研究科 准教授 安里和晃様 資料はこちらhttps://youtu.be/4bvsCB48tII「外国人技能実習制度に係る取組み」帝人フロンティア株式会社 環境安全・品質保証部 部長 岡本真人様 資料はこちらhttps://youtu.be/A-WPqCBDSBA「ビジネスと人権の観点を活かす企業の視点」グローバルコンパクト・ネットワークジャパン SDGsタスクフォース 渡辺美紀様 資料はこちらhttps://youtu.be/wVR0lyQvFHAパネルディスカッション...

2022年6月27日(月)、JICA九州・宮崎大学・JP-MIRAI共催の合同セミナーシリーズ「地方における高度外国人材導入の取り組み」第2回を開催しました。今回は、オンラインワークショップの形式で、バングラデシュから積極的にIT人材導入をおこなっている宮崎モデルを参考に、各参加者のご自身の地域における高度外国人材導入に関する現状と課題を、対話形式で見える化していきました。本会には高度外国人材導入に興味・関心がある教育機関、自治体、企業など関係者19名の方が参加してくださいました。本オンラインワークショップの詳細は、こちらのリンクをご覧ください: https://www.miyazaki-u.ac.jp/kokusai/news-events/2022/07/post-6.html...