5月25日(水)、責任ある外国人労働者受入れプラットフォーム(JP-MIRAI)は、「地方における、人材確保の取組み」をテーマとした自治体・国際交流協会等勉強会を行い、自治体・国際交流協会、教育機関、企業等75名の方に参加をいただきました。
勉強会では、JP-MIRAI事務局から、本会の趣旨について説明した後、本勉強会で事例として取り上げた「グローカル・ハタラクラスぐんまプロジェクト」(GHKG)を「留学生就職促進プログラムに認定している、文部科学省高等教育局学生・留学生課留学生交流室留学交流支援係長の山田貴生様より、開会のご挨拶をいただきました。「日本で就職したい」という留学生の思いが、日本での就職率に繋がるよう、各省連携を進めながら取組みを進めており、文部科学省の就職促進プログラムや、就職促進認定制度はそれらを後押しする仕組みであるとご説明いただきました。また、このような中で、GHKGは外国人留学生の地域定着のモデルケースとして優れており、とても期待を寄せているというお話がありました。
GHKGの取組みを通じて、多くの外国人留学生が群馬で就職し、暮らすようになったのはなぜか、その秘密を紐解くべく、群馬大学の結城恵先生をお招きし、GHKGについてお話を伺いました。GHKGの詳細だけではなく、カリキュラムやプログラムの策定にあたり、どのような思いで、どのような工夫をされたのか、また、それらが、地域の様々なステークホルダーを巻き込みながら、留学生の群馬定着にどのように繋がっていったのかについて実務面や具体的な反応等も交えながらの共有がありました。
結城先生は、GHKGの留学生の地域定着モデルの成功要因として以下の4点を指摘されました:
世界から日本へ、そして、群馬へ、選んで来てくれている留学生たちが、主体的にキャリアについて考え、群馬に貢献したい、多文化共生の担い手になりたい、と思い、地域に定着していく。そのためのサポートを、教育カリキュラムを通じた人財育成として行っていくGHKGの面白さ、そしてGHKGを築き上げ、盛り上げてきた結城先生をはじめとする様々なステークホルダーの思いについても様々にお話しいただきました。
勉強会の後半では、結城先生のお話を踏まえ、参加者も交えながら、意見交換を行いました。民間企業との連携における工夫やコンソーシアムの運営等、議論は多岐に渡りました。今後、GHKGのような成功事例をどういった仕組みで導入していくのかに関する「はじめの一歩」のアドバイスは?という質問に対し、「まずは同士を募ること」「何をなんのためにやるのか、何のために事業をやるのか、に時間をかけて話し、志を一つにしていくこと」というお答えがありました。また、ファシリテーターとして結城先生自身が意識されていることの一つとして「自分がいなくなった後に次に続くように」という持続性の重要性について話がありました。
本勉強会後に実施したアンケートでは、「未来志向の強い意志を持ったファシリテーターの存在が重要だと分かった」、「実務面や留学生の反応など大変参考になった」、「持続可能な仕組み構築のための後継者育成の視点の大切さに気付かされた」等の前向きなコメントが寄せられました。
JP-MIRAIでは、アンケート結果も踏まえつつ、今後もテーマ毎の勉強会を実施して参ります。
本勉強会に参加してくださいました皆様、誠にありがとうございました。