【実施報告】日越人材育成交流フォーラム in ハノイ2023「人材交流の適正化~国際スタンダードのリクルートをめざす~」【2023年4月5日】

2023年04月13日

2023年4月5日(水)、日越外交関係樹立50周年を記念行事として、JICA主催、ベトナム海外労働者派遣協会(VAMAS)、ILOベトナム事務所、認定特定非営利活動法人日本国際親善協会(JIFA)共催のもと、標題フォーラムをハノイ国際会議場で開催し、オンライン含めて約220名が参加しました。メディア関係者も日越合計20社以上が参加し、特にベトナムではテレビも含め約35記事が掲載され関心の高さがうかがわれました。

(写真:JP-MIRAI事務局)

JICAの主催挨拶後、ILOベトナム事務所長、在ベトナム日本国大使館からの来賓挨拶に引き続き、ベトナム労働傷病兵社会省海外労働局(DOLAB)フォン副局長、VAMASジエップ会長、JIFA池田会長からベトナムと日本の両国における法整備や適正化に向けた取り組みやゼロフィーの事例などについて報告が行われました。

後半、DOLABフォン副局長、Hai Phong MTVトゥエン会長、ILOシニア専門家ニリム氏、帝人フロンティア岡本氏、JIFA伊瀬理事長、PMC坂井CEOをパネラーにお招きし、JICA理事長特別補佐宍戸がモデレーターを務め、パネルディスカッションを行いました。冒頭問題提起として、ベトナムからの技能実習生が置かれた状況及び訪日前手数料問題の解決に向けた両国の関係者が協力する取り組みアイデアとして「日越における公平で倫理的なリクルートメントイニシアティブ」(仮称:VJ-FERI)を提案し、議論を開始しました。

各パネリストからは、「課題解決に向けてはより多くの日本企業の参加が不可欠。また、手数料問題以外にも日本における労働者の待遇や労働環境改善について、日本側の取組みが必要ではないか」「リクルートプロセスの改善は不可避。日本はILO181号を批准しており、雇用主が訪日前の手数料を負担する義務を法律上も明記すべき」、「送出機関がゼロフィーの取組を進めたとしても、仲介業者(ブローカー)が手数料を取ってしまうと、ゼロフィーが実現できず、政府を始め様々な関係者との協力があって初めて実現できるイシューである」、「リクルート費用は本来、雇用主が支払う費用であり、ゼロフィーの実現は事業継続のために必要な大命題であると関係企業に訴えてきた(という取組の説明)」等、様々な意見が交わされました。総論として、パネリストから、イニシアティブへの歓迎が示され、ベトナム人移住労働者に関わる日越の様々なステークホルダーの協働によってゼロフィー実現に向けた取組を推進することの必要性について確認されました。

(写真:JP-MIRAI事務局)

本フォーラムのメイントピックでもありました手数料問題の解決に向けた取組について、JP-MIRAIでは2022年11月に「ゼロフィー分科会」を立ち上げ、議論を深めています。具体的にゼロフィーに取り組んでおられる、または取り組む予定の企業・団体の皆様の参加を引き続きお待ちしておりますので、参加希望の方は事務局(ask@jp-mirai.org)までご連絡ください。

※登壇者の資料等は公開可の確認ができたもののみ、追って本ページに掲載いたします。

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