㈱オリジネーター取締役 専務執行役員 / 外国人雇用協議会 理事JP-MIRAIアドバイザリー会合メンバー工藤 尚美
弊社の外国人採用支援事業は2005年にスタートしました。「留学生10万人計画」が達成された2年後のことです。当時、いわゆる高度外国人材を積極的に採用する企業は非常に少なく、特に職歴のない留学生は就職の機会が限られていました。前職の日本語教育機関で、海外からの留学生募集に携わっていた私は、進学後に日本での就職が叶わず、志半ばで帰国する留学生を残念に思い、それが事業立ち上げのきっかけにもなりました。
リーマンショックや東日本大震災等、社会・経済の変動に影響を受けつつも、それらが節目となり、日本企業も海外に目を向け始め、生産年齢人口の減少もようやく意識されるようになりました。外国人採用の検討も同時に拡がり、弊社も留学生のための就職情報サイト「リュウカツⓇ」の運営を開始。10数年の時を経て、弊社でサポートをした外国人材も現在2万人を超えています。
毎秋に開催している内定者パーティは、今年で10年目となり、内定者のみならず、社会人の先輩留学生や就職活動中の留学生も集い、良い交流の場になっています。初期のパーティ参加者が、今や企業の中核人材となり活躍している話を聞くのは本当に嬉しいものです。
外国人材を採用する日本企業は年々増加していますが、受け入れにあたっては多くの課題もまた存在しています。今後は外国人労働者本人のみならず、増加が見込まれる帯同者の生活支援や、外国にルーツを持つ子どもたちの教育支援への取り組みに対しても強く必要性を感じています。
JP-MIRAIの理念である「責任ある外国人労働者の受け入れ」こそが、「日本に来てよかった」と思う人材を増やし、次世代へと繋いでくれます。今後もJP-MIRAIの活動を通じて参加の皆様と課題やビジョンを共有し、「幸せに生きられる共生社会」をめざし、柔軟で開かれた議論ができればと期待しています。
お知らせ