2022年度上半期JP-MIRAI会員活動報告会【2022年11月18日】

2023年01月25日

11月18日に2022年度上期会員活動報告会をオンラインにて実施いたしました。
JP-MIRAIの掲げる、会員各位が順守すべき5つの行動原則をどのように日々の活動の中で実践してきたかについて、7会員からプレゼンテーションが行われました。
当日は、約50名の視聴者がオンラインで参加し、質疑応答も活発に行われました。

活動報告会の様子

ご発表頂いた会員の皆様の発表概要

◆公益財団法人 国際労働管理財団 (企画部 森智子 様)
国際労務管理財団(IPM)は、1993年に外国人技能実習制度の前身である「外国人研修・技能実習制度」が開始されて以来継続して、日本での技能習得や就労を希望する外国人の方と日本の企業様との橋渡し役を担い、来年2023年には設立30周年を迎えます。
本報告会では近年の取り組みを中心に、当財団及びその事業について紹介させて頂ければ幸いです。

◆一般社団法人 磐田国際交流協会 (副会長 高塚 勝久 様)
磐田市は全国でも屈指の外国人集住都市です。多文化共生を活かしたまちづくりが、未来に向けて重要だと考えます。それを踏まえて2022年度上半期一般社団法人磐田国際交流協会の活動報告といたしまして
①磐田市行政の市内企業を対象にした新たな認証制度設立(協会より提案)
②磐田・袋井・掛川インターナショナルフェア2023の開催
③磐田市日本語教育事業
④磐田市外国人児童・生徒学習支援事業
についてご説明申し上げます。

◆一般社団法人 外国人介護職員支援センター (代表理事 井上 文二 様)
活動名「特定技能外国人介護職を中心とした来日外国人が、それぞれの目標に向かって有意義に過ごせるように」現場で要求される、気持ちの通う声かけから正確な記録作成までの日本語能力及び日本式介護知識の習得は外国人にとってとてもハードルが高い。その上、5年以内の介護福祉士資格取得は本人の努力だけではほぼ不可能が現実。
しかし、彼らの来日の目的や夢をできるだけかなえてあげたい。そのために、本人及び雇用者と教育機関の三位一体で実現に向けた取り組みを開始。まずは、外国人に夢と現実の厳しさをきちんと理解させ、学習意欲を持たせ、学習の基本から支援する一歩を踏み出す。

◆加山興業株式会社 (経営企画室 マネージャー 井上 智博 様)
「ビジネスと人権」という文脈において日本における外国人の労働者に対する社会課題が存在していますが、弊社では受け入れ当初から外国人に対する不当な扱いをせず日本人スタッフと同等の待遇にすることで、ディーセント・ワーク並びに多文化共生社会の実現に貢献しています。さらに技能実習生の安全衛生に対する教育の浸透やハード面での安全対策、日本人と外国人の相互理解の機会を積極的に創出するなど仕事の効率化を推進しています。

◆明治ホールディングス株式会社 (サステナビリティ推進部 企画グループ長 山下 舞子 様)
明治グループは2019年にグループ人権会議を立ち上げ人権デュー・ディリジェンスを開始しました。その中で「外国人労働者」を重要テーマの一つとして設定し、自社グループ内の雇用状況の把握を進めています。また、2022年6月には「外国人労働者雇用ガイドライン」を制定しました。それら活動の内容についてご紹介します。

◆協同組合ビジネスナビ (専務理事 岩崎 亮太郎 様)
私たちは、技能実習監理団体として、日々の技能実習監理業務を通して、現状の問題とこれからの課題に対する取組を実践し、そこで得た「現場で実際に求められていること」を発信することで、共生社会の実現に向けての意見を示しつつ、外国人材支援に携わる皆様と連携の道を探り、個別では解決の難しい課題に「面」で取り組み、たくさんの意見を結集して少しでも未来の環境が良いものになることを願い、日々の事業の中で活動に取り組んでいます。

◆榑松佐一 様 (個人会員)
4月から30件48人の相談があり、不正が明らかなもの9件を代理人として外国人技能実習機構(OTIT)に申告しました。毎年相談内容を整理して法務省・厚労などに要請し、制度見直しにも役立ててもらっています。近年はコロナ禍で帰国旅費不足など新たな問題や特定技能に関わる相談も増えています。これらをまとめて「コロナ禍の外国人実習生」を出版しました。少しですがJP-MIRAIも紹介させていただきました。

その後、以下のような質疑応答が行われました。
一般社団法人 磐田国際交流協会の高塚様に対して、(磐田市・袋井市・掛川市による)3市合同での多文化共生イベントの取組みが実現するに至った経緯についてご質問があり、実施の背景として、元々磐田市単独で行っていた多文化共生イベントの次回開催を、周辺地域一帯のランドマーク的な施設で行うことになったため、2市へ声掛けをしたことから実現に至ったとのご回答がありました。
一般社団法人 外国人介護職員支援センターの井上様には、どのように外国人労働者の日本語学習へのモチベーションを維持させ、サポートしているのかというご質問があったところ、SNSを活用し、毎週4回の無料オンライン教室のアーカイブ動画を翌日には共有し、随時グループ内で質問も受け付けるなどいつでも繋がれる状況をつくっているとのご回答がありました。
明治ホールディングス株式会社の山下様には、今回自社で策定されたガイドラインを、今後どう浸透させるご予定かとの質問があり、特に該当する拠点への個別説明会の実施や、サプライヤーの方々へのヒアリングや説明会について今後検討したいとのご説明がありました。
榑松様には、ご本人のもとに如何に外国人雇用問題の深刻なケースの相談が集まってくるのか、とのご質問があり、これまで築いてこられたネットワークを活用して各ユニオンの方々とも協力し、SNSを活用した相談の受付を行っているとご回答頂きました。

また、参加者アンケートでは、「加山興業様の『部活』には感銘を受けました。各企業のグローバル事業で、海外ではどうマネジメントをしていたかという側面も、国内における外国人マネジメントには役に立つと思いますので、各企業内での、事業を超えた人財マネジメントのシナジー等も今後聞いてみたいです。」「外国人介護職員支援センター様の外国人のキャリアアップを考えての活動は大変素晴らしいと思いました。」「多角的視点から外国人労働者の課題取り組みを知ることができ、大変参考になりました。」「JP MIRAI 会員というくくりで、様々なお立場の方の活動を拝見する機会は貴重だと思いました。個の活動を面的展開に連携の可能性を見いだせる場でもあるかと思いました。」といったご意見をいただきました。

会員による活動報告の後、投票が行われ、一般社団法人 磐田国際交流協会、明治ホールディングス株式会社、榑松 佐一様が、優秀賞に選出されました。今回の活動報告が会員、そして非会員の皆様の人権デュー・ディリジェンスへの取り組み推進に繋がることを願っています。

当日ご参加頂けなかった方、またJP-MIRAIの活動にご興味を持たれた方、発表資料及び動画(登壇者よりご許可頂いたもののみ)を本ページにアップロードしていますので、ぜひご視聴ください。

※他者への動画の共有はご遠慮ください

主旨説明

公益財団法人 国際労働管理財団 資料はこちら 年次報告書はこちら(動画不掲載)

一般社団法人 磐田国際交流協会 資料はこちら

一般社団法人 外国人介護職員支援センター 資料はこちら

加山興業株式会社 資料はこちら

明治ホールディングス株式会社 資料はこちら

協同組合ビジネスナビ 資料はこちら

榑松佐一様 資料はこちら

総評

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